オーラス、親のA君は現在、メンゼンの手で聴牌(待ちは1つだけです)しています。
一応点数計算は判っているつもりですが、まだ一抹の不安が残っている(笑)A君は、後ろで見ている雀豪のB君に尋ねました。するとB君は、
「トップからデバサイだと5800点縮まる。ツモだとトップとは5200点縮まる」
と言いました。
しかし、少し離れてマンガを読んでいた抜け番のC君は、それを聞いて「あれ……?」と思いました。
B君の言葉が正しければ、A君のアガリは「ロンだと2900、ツモだと1300オール」ということになります。しかし、親で2900(30符2飜)の手はツモアガると普通は1000オール(30符2飜)の筈。
さて、A君の手はどんな形なんでしょうか? ドラその他の状況は自由に設定して構いません。
現在、オーラスで3本場である。
その状況で例えば、
の手牌。
ロンだと、40符1飜で2000。3本場なので+900点で2900点。
ツモだと、30符2飜で1000オール。3本場なので各人+300点ずつで1300オール。
いや、これはどうやって料理したもんかと考えましたよ。
何がって……ま、まずは元の問題文を読んでみて下さい。
Q君はメンゼンの手で聴牌(待ちは一つ)しています。彼の心積もりとしては「ロン! 2900!」もしく は「ツモ! 1300オール!」のアガリです。もちろん誤申告がないものとして、どういう手が考えられるでしょう?
これで3本場という状況を思いつけというのはどうしたもんかなぁ……、と。
不可能ではないとは思うんですが、いかんせん心の中の声が「ロン! 2900!」「ツモ! 1300オール!」というのはどうかと。マナーの問題でもあるんですが、ここは「ロン! 2000は2900!」「ツモ! 1000オールは1300オール!」となるのが普通なんではないかと。
これはこれでヒッカケ問題でもあるし、このまま行ってもいいような気がしたんですか、うまく問題文を変えて、フェアな範囲で出題できればそれに越したことはないなと。
で、考えたのが上にある実際の問題です。
B君は点差の話しかしていないので、別に積み棒の部分を含めて話しても問題はありませんし、離れてマンガを読んでいたC君なら積み棒の存在に気づかずに問題文のような読み違いをしてもおかしくないかなと。
なんだか推理小説の叙述トリックの解説をしているようでヘンな感じですが、これでフェアな問題にはなったかと思います。もっとも、その分「状況自由」みたいなヒントになりそうな言葉も入ってしまっているので難易度は下がりました。
これを他で出題する時は、相手の「冗談が判る度」を見極めた上で使い分けて出題してみて下さい。