なんという災難か、親のA君が捨てた牌がB君、C君、D君のトリプルロンとなってしまいました。
そしてまたなんという偶然か、アガった3人の手はいずれも一色手で、しかもマンズ、ピンズ、ソーズの種類が違うだけで数字の並びはまったく一緒でした。
ところが、そんな同じような牌姿であるにもかかわらず、C君はB君の3倍以上の点数で、さらにD君はC君の3倍以上の点数でのアガリでした。また、3人ともドラを持っておらず、全員が1フーロだけしています。
3人の手牌はそれぞれどのような形だったのでしょうか。
B君: ホンイツのみ 2600点
C君: ホンイツ三暗刻 8000点
D君: 緑一色 32000点
全員、使っているのは222233334666と。
C−15でも「点数が○倍」という問題があったので考えやすかったと思う。
まず、全員がチンイツということはありえない。トリプルロンなので、ロン牌は字牌以外にありえないのだ。
全員ホンイツなのだから、最低でも点数は2000点。ということはB君の点数を2000点だとするとC君は6400点以上、D君は三倍満24000点以上ということになる。また、仮にC君がハネマンだとするとD君は役満でも3倍以上の点にはならないので、C君は6400〜8000点だということも判る。
更に、全員が字牌の単騎待ちということは、待ち牌によって高め安目があるというわけではないということだ。ということは、高め安めで2000点になったり3倍満になったりというわけではないのだ。あくまでも、固定の単騎待ちで高くなったり安くなったりする。こんな手牌があるか……?
あるね。
そう。緑一色だ。
これに気づけば、使用牌が23468とであると判る。
D君は緑一色単騎。あとはB君が2000点だとして、高め安めで6400以上を作れるか、いっそのことマンガンにした方が作れるかなどを考えていけばいい。
C君を6400もしくはマンガンにするには、飜数を上げるしかない。しかし、D君が緑一色なのでチャンタやイッツーは使えない。とすると、残るはトイトイか三暗刻だけである。
しかし、トイトイをつけるとすると、牌姿は
という風になる。この形で単騎。1フーロだ。
しかし、これではトイトイと同時に三暗刻もついてしまう。三暗刻がからむと、ホンイツトイトイ三暗刻でハネマンとなり、これは先に考えた条件から外れてしまう。つまり、トイトイをつけようとすると必ず三暗刻が同時についてしまうから、C君はトイトイではないのだ。同時に、手役の飜数を上げる手段は三暗刻に限られることになる。すなわち、
この形だ。
緑一色の形にはシュンツ(刻子でないメンツ)はしかないから、同時にB君やC君が持っているシュンツもに限られる。そのため、鳴いたシュンツがであることも特定できるのだ。
ここまでくればあと一息で、C君は手の内が全部暗刻。B君も同じ形だったらB君にも三暗刻がついてしまい点数に違いが生じないので(笑)、B君の手の内には少なくとももう1つシュンツがあることになる。それはやはりしか考えられないから、2人の手の内は、
B君:
C君:
だと判る。
C君は牌をAAABBBCCCという形で持っているので、B君の手の内も残りが全て刻子だと判る。シュンツだとするとしかないが、とすると手の内が全てのメンツでないといけなくなってしまい(C君の手牌がAAABBBCCCの形で、B君の伏せられた手牌にの3種があるとすると、他の牌は持てなくなってしまう)、メンツが構成できなくなるからだ。
よって、残りの全ては刻子。あとはそれを適当に当てはめていけば出来上がる。