鈴木大介です。
創元社です。
結果は、見えてますね?
というコメントになるはずだったのだけど……(<はずだったんかい)。
すまん。
この本、結構いいよ。
題材としてはタイトル通り対居飛車穴熊。先手番では浮き飛車を、後手番では△4四銀型を解説している。
特に浮き飛車については、あの久保が「厭な変化があるのでもう指しません」とか言ったとか言わないとかいうくらいなんか厭な筋があるらしいのだが、もちろんそんな変化は素通り。相変わらず豪快に決めてくれてます(笑)。
ただ、かなり形が限定されているので、四間飛車道場ほどではないにせよかなり突っ込んで変化が書かれている。本書を理解して四間飛車で穴熊に挑んで、それで負けてしまったら相手が強いと諦める以外にない、というくらいきっちりと解説してあるのだ。
浮き飛車形にしろ4四銀型にしろ、上級者でなくても指していける簡単な形なので、そういう「決まった形」をうまく料理した本だと思う。こういう戦法は、一手違うともうだめーというのではなく、形や狙い筋を理解するのがむしろ肝要なので、創元社+鈴木大介という「本筋のみ直球勝負」という作り手陣容とは相性がよかったのだろう。
下は5級くらいから上は3段くらいまで、かなり「使える」本になっている。