『定跡外伝』系の本だと思っていたら、『B級戦法の達人』系の本だった。奇襲・変態戦法を20、紹介する本。
「紹介」と書いたが、変化がほとんど書かれていない戦法も数多くあるので、解説とまで言えない。もう少し数を絞って解説を増やして欲しかったという気もするし、いやそんなことよりよくぞいろいろ紹介してくれたという気もするのでなんとも言えない。これはもう、本書をどう見るかによるだろう。
振り飛車系の将棋が多いが、アマチュア向けということだから仕方がない。
パックマンや後手角頭歩などはさすがにウソ(対策が知られているのに触れていない)だし、パーフェクトディフェンスなどはそもそもこうなるのかどうかがウソ臭い。
それでも、よくもまぁ変態戦法をこれだけ集めたものだ。
いくつかは自分で指してみたいと思うものもあった。20あるうちの一つでも気に入ったものがあれば、それで本書は成功なのだろう。
ちなみに、本書に出てくる「対振り棒金」。これ、まんま3二金戦法である。
掲示板に指摘があって読んでみたのだが、白砂の実戦にほとんど同じ攻め筋(斬られ役側の攻め筋も)が出てくる。
ここに白砂の実戦譜があるので、44手目以降と本書を比べてみて欲しい。
3二金戦法、ついにメジャーデビ……
違う