振り飛車ワールド 第3巻

作成日:2003.06.04
振り飛車ワールド 第3巻
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-05-01
価格 :¥277(2024/08/31 15:06時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

すっかりおなじみとなったシリーズの第3弾。なんでも第1巻の増刷が決まったそうで、うれしいのはわかるがうるせぇぞ(笑)。

今回はインタビューがカトピンさん(加藤一二三)。
もともと嫌いな人じゃなかったけど、今回のインタビューはよかった。個人的には、これを読めただけでもこの本を買う価値はあった。棒銀戦法に賭ける想い(笑)、勝負に対しての真摯な姿勢など、ひふみんワールド炸裂である。
「居飛車穴熊にすると藤井流(藤井システムとは言わない(笑))をはじめとする急戦を相手にすることになる。そのまま攻められて負かされて何が楽しいんだ」
こんなセリフはなかなか言えない。それに続けて、
「急戦は自分が攻めていく。それで負かされるのは自分が弱いからで、納得がいく」
「棒銀戦法は悪くない。問題なのは自分の実力だ」
など、名言の嵐。とにかく一度読んでみて欲しい。
そして「いい!」と思ったら、ファン投票のつもりで買ってあげてください(笑)。

その他は指定局面対局やらバンカナタン&あじあじのエッセイやらちょっとしたコラム講座や、目次としてはだいぶ固まった感がある。それぞれなかなか面白いので、ヒマつぶしていどに気軽に読めるのはいいと思う。ただし、指定局面対局は前回ほどのインパクトはなかったなぁ……。

どうでもいい話だが、編集に携わっている西村詩さん。これ、「ぽえむ」と読むそうだ。白砂が学生時代にその名を馳せていた学生強豪の一人である。将棋に携わる仕事につけるって、なんかいいなぁ……。