相振り革命 3

作成日:2005.07.17
相振り革命 3
著者 :杉本 昌隆
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2005-05-01
価格 :¥200(2024/09/01 09:43時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

前2冊の『相振り革命』『新相振り革命』が非常に好評だった著者の相振り解説本第3弾。
最近、相振り飛車が流行しているので、そういう意味でもタイムリーな本だ。

内容は△3三角戦法の周辺がほとんど。矢倉に組む、組ませないというかけひきである。完全に相振りの主流は矢倉と美濃になった感がある。もう金無双はほとんどない(実際にそういうわけではないことは本書を読めば判る)。
端歩をどうすべきかとか囲いの強弱といった「知りたい話題」や、相振り阻止の▲8六角、糸谷流などの奨励会員の得意戦法まで、かなりいろいろ網羅されている。
その代わり、基本的な相振りの知識についてはほとんど語られていない。まず前2冊で基礎を固めて、有段者が応用編として本書を読む、といった体裁になっている。

非常に濃密な内容で、理解するのに多少時間がかかるかもしれない。白砂の場合は理解というよりは古い感覚を取っ払うのに苦労させられた(笑)。
しかし、本書を読めば最新の相振り感覚が身につくことは間違いない。有段者の相振り党は絶対に買い。特に毎コミは足が速い(すぐ品切れ絶版になる)から、読まなくてもいいから手に入れておくほうがいいと思う。
逆に初段クラスまでであれば、本書に書いてあることを真似するより、金無双三間飛車からガンガン攻めていった方がいいだろう。そうやって攻め勝ったり切らされて負けたりして、体で「相振りの距離感」を覚える方が先だ。