勝てる将棋格言36
格言というものには、先人の知恵と経験が詰まっている。
そのため、将棋においても、格言というものは「指針」になりうる。
本書は、そんな「役に立つ」格言を集め、解説している本である。
良く言うと(爆)
悪く言ってしまうと、
くそ(笑)
なんというか、本当の意味で実戦的な格言という感じがしないのである。そりゃあ「歩のない将棋は負け将棋」というのは形勢判断をする上で役に立つ格言かもしれないけど、そんな格言よりももっと役に立つ実戦的な格言はあるんじゃないだろうか?
非常に意地の悪い表現をしてしまうと、いかにもプロの「将棋を教えています」的なお仕着せ感というか教科書的な匂いがする。実戦ってそういうものじゃないよね。
もっとも、逆の見方もある。
最近、そういう「むかし言い古された格言」というのが、どれくらい今の若い人に知られているかを考えた時、また、将棋をはじめて間もない人達のことを考えた時、網羅的に(といっても36コだけど(笑))格言が載っているような本というのは必要かもしれない。
しかし、本書がその役に立てるかというと非常に疑問だ。
というのも、なんかやけに内容が高度なのだ。
初段くらいが対象かもしれない。少なくとも、将棋をはじめて間もない人たち向けの内容では断じてない。
教科書的かつ網羅的なカタログであるのなら、入門書としての本だなと判る。しかし、この本の内容では少し高度だと思う。
一度は目を通してみるのもいいかもしれないが、分厚いし、途中で挫折してしまうかもしれない。購入の前に、できれば中身をチェックしてみることをお勧めする。