2003

新ゴキゲン中飛車戦法

新ゴキゲン中飛車戦法 (パワーアップシリーズ)
著者 :近藤 正和
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:2003-08-01
価格 :¥125(2024/08/31 22:33時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

ゴキゲン中飛車についてはいまさら語る必要もないだろう。縁台将棋然としていながら、タイトル戦にまで登場する本格戦法である。

本書は、そのゴキゲン中飛車とは違う中飛車である(笑)。

サギぢゃねーのか、おい?

 いや、マジでさ。
この戦法をゴキゲン中飛車と言ってしまうのは少し酷いと思う。

内容としては、先手番での原始中飛車と言ってしまっていいのかもしれない。いきなり▲5六歩▲5八飛としてガンガン捌いていく戦法である。もっとも、ガンガンと言っても居玉で▲6六銀から▲5五歩、というホントに縁台将棋ってわけじゃないので、攻め好きの人には参考になると思う。
また、相振り飛車のついても載っている。
こちらは実戦例をもって解説に代える、みたいな感じで少し物足りないが、大体の雰囲気はつかめる。中飛車で相振りを指す時にはこうすればいいのか! みたいな指針にはなるはずだ。

タイトルはウソくさいが、一応中身はちゃんとしている。
中飛車党は買いだと思う。

作成日:2003.08.25 
中飛車

振り飛車党宣言! 2.三間飛車

振り飛車党宣言 2 (MYCOM将棋文庫 16)
著者 :石川 陽生
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-08-01
価格 :¥556(2024/09/01 06:25時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

シリーズ第2弾。今度は三間飛車である。
考えてみると、三間飛車の本というのは少ないのかもしれない。石田流はそこそこあるのだが、純粋三間飛車となると、居飛車側から見た▲4五歩急戦とか、その程度しかないと思う。
本書のまえがきには「プロ間では先手なら三間飛車、後手なら四間飛車を指すという人がいる」とある。ということは、もっと三間飛車に注目してもよさそうなものなのだが……。

内容としてはやはり変化の底が浅い。これはもうシリーズの特徴とも言えるものなので仕方がないだろう。

作成日:2003.08.14 
三間飛車

振り飛車党宣言! 1.四間飛車対急戦

振り飛車党宣言 1 (MYCOM将棋文庫 15)
著者 :小倉 久史
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-07-01
価格 :¥230(2024/09/01 09:45時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

振り飛車党宣言シリーズ第1作。四間飛車急戦を取り上げている。

しかし、いかんせん底が浅い。
棒銀にしろ▲4六銀にしろ、そう簡単に結論が出るわけはないというのは、(居飛車振り飛車にかかわらず)実際に指している人であれば判る話だ。しかし、本書では半分ほどしかスペースを割いていない。あとは実戦譜がズラリと並んでいるだけである。

私はこういう実戦譜をかき集めて「内容が濃いでしょ」という類の棋書は意味がないとすら思っているので、あまり賛成できない。プロやアマ高段者ならいざ知らず、4段程度までの人達が求めているのは「エキスのいっぱい詰まっている実戦譜」ではなく、それを噛み砕いて説明してくれる解説だと思うのだ。
「4段程度まで」というのは、ほとんどのアマチュアに当てはまるものだと思う。高段向けの棋書も結構。しかし、大多数の読者が何を求めているかというのも考えて欲しいと思う。

作成日:2003.07.15 
四間飛車

相振り革命

相振り革命: 相振り飛車の極意 (MYCOM将棋文庫 12)
著者 :杉本 昌隆
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-06-01
価格 :¥382(2024/09/01 01:03時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

相振り飛車の戦い方を判りやすく解説した本である。特に2、3段くらいの人にはぜひとも読んでほしい。初段以下ではちょっと辛いかもしれない。

超急戦のハメ手三間飛車に始まって、向かい対三間、四間対三間、対穴熊など、基本的な戦形は全て網羅してある。また、対向かい飛車の△7四歩対策についても解説してあり、高段者にもためになる一冊である。

プロではあまり指されることのない相振りだが、竜王戦での藤井の指し手を見てもわかるとおり、実際には相当研究が進んでいるものと思われる。本書はそんなプロの研究の一端が垣間見え、とても勉強になる。

作成日:2003.06.14 
相振り飛車

武市流力戦筋違い角の極意

武市流力戦筋違い角の極意 (プロの将棋シリーズ 4)
著者 :武市 三郎
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-05-01
価格 :¥1,330(2024/09/01 00:25時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

感想、ね。あくまでも感想だよ。

文章がヘタすぎ

こんなこと言っちゃってホントに申し訳ないと思う。ある意味、ゴーストを使っていない証明かもしれない。
しかしそれにしてもヒドい。
とにかく一度読んでみてくれ、としか言えない。久々に「読みにくい文章」に出会った。

ただ、ひとつ気になることがあって、じつは、個々のフレーズについては自分でもよく使っているのだ(笑)。人のことをこんだけ言っといて、他人から見ると自分の文章もそう見えるんじゃなかろうか……と心配してしまった。

内容はというと筋違い角で(<をい)、基本的には振り飛車型を扱っている。
角交換していきなり▲4五角として、あとは四間飛車に振って▲6七角からさばいていく感じとなる。
もう少し変化を多くしてくれると、もっと良かったと思う。
例えば、▲4五角△6二銀▲3四角△3二金▲6六歩に△6四歩と突く手がある。▲8八銀ならいきなり△6五歩と突いて▲同歩△6六角、という狙いを持った手で、△6四歩には▲6八飛と備える一手となる。ここまでは本書にも書いてある。
しかし、同じ筋違い角を扱っている『筋違い角と相振り飛車』には、ここから後手が右四間にする狙いが示されていた。「アマ強豪間ではこの対策が浸透しており……」みたいな記述もあったので、有力な対策の一つだと思う。ところが、本書ではこの形は出てこない(と思う。一応買って読んだ)。

数年前の本に負けてどーするよ武市さんよぉ。

冗談はさておき、読みづらく変化の底も浅い気がするが、筋違い角の狙い筋と戦い方はきちんと示されている。なので、筋違い角で一発狙ってやろうと思っている人、やられて困っている人は一度読んでみるのもいいかもしれない。

作成日:2003.06.04 
奇襲・変態戦法
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