最強の棋譜データベース 将棋倶楽部24

作成日:2004.10.13
将棋倶楽部24最強の棋譜データベース: 24万局を超える棋譜データを1枚のCD-ROMに凝縮!
著者 :久米 宏
出版社:成甲書房
出版日:2004-09-01
価格 :¥1,100(2024/08/31 14:50時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

棋書というよりはCD-ROMといった方がより正確だと思うが、将棋倶楽部24で指された棋譜を24万局以上集めたという膨大な棋譜データベース。以前にも出ていたような気がするので、これは第2弾ということになるのだろうか(<第3弾だったらどうしよう(笑))。
「本」の部分は、CD-ROMの使い方や検索方法、24の使い方などが書かれている。24を知らない人、「棋泉(検索ソフト)」を使ったことのない人は、これを読めば一応は使いこなせるようになるだろう。
あとは、第一回近将カップの観戦記と、24上位者リストが載っている。

観戦記は少しレイアウト等が読みにくかったが、プロアマ入り乱れての戦いだけになかなか面白い将棋が多かった。
個人的には、中田功が3九玉型三間飛車を指していて、思いっきり「XP」と紹介されていたのを読んで少し鬱になった。くそうこっちから読んどけば……(笑)

検索機能を利用して端攻めの攻防を勉強するとか、定跡の「その先」を知る、というのは、言われてみればなかなか面白い勉強法だ。棋譜はとりあえずは信頼できる程度に強い人のものが揃っているので、実戦特有の「強い」手順が体系的に学習できる。ただ、それをみんながみんなやればいいかというとそういうものでもないと思う。特に級位者レベルであれば、そんな勉強方法よりは素直に棋書を読んだ方が手っ取り早いだろう。

ある程度の棋力があって、「棋譜並べ」ができる人なら垂涎のアイテムだと思う。
そうでない人は、この6,800円は別のことに使った方がいい。