世紀末四間飛車シリーズ最終巻。居飛車急戦定跡について、『世紀末四間飛車 急戦之巻』をふまえながら修正を加えて簡潔にまとめてある。「世紀末」と言っておきながら出版日が1994年。看板にでっかい偽りあり、だ(笑)。
手の内容そのものは他の本と大差ないかむしろ不親切なくらいだが(なにしろなんでこの局面が「先手よし」なのか判らないくらいの所で打ち切るのだから)、本書のウリはその口上。何しろ口が悪い、いや、断定が多い。
「世紀末四間飛車にとってはまるで相手にならない」
「よだれが出るようなおいしい指し方」
「従来の定跡書がいかに間違っているか」
「はまってしまう無知なプロ棋士が多い」
……。
「将棋の事が書いてあるトンデモ本」だと思って読むといいかもしれない(笑)。