東大将棋ブックスのシリーズの栄えある1冊目。当時流行していたミレニアムを扱っている。この当時はまさかあと16冊も出るとは思わなかったが、しかし、衝撃的なほどに内容が濃かったことは間違いない。
内容は、
- ▲6七金型
- 早めに▲6七金と上がって桂頭を守る。
- ▲6六角型
- ▲6六角▲7七桂から▲8九玉と引き、▲8八銀▲7九金▲7八金とガチガチに囲う
- ▲5五角型
- やや特殊な形。振り飛車を牽制する狙い
となっている。
『四間飛車の急所1』などの新しい本を読むと、本書の振り飛車はやや無策で、ミレニアム側に都合がいい手順が多い。しかし、当時はそれだけミレニアムに対する距離感がわからなかったということの証左でもある。
東大将棋シリーズらしい丁寧でない編集(<ごめんなさい)のために非常に読みづらいのだが、内容はギッチリ詰まった良書である。