次の一手

羽生善治の必殺の一手100 羽生マジック傑作選 五冠獲得と早指しの妙技

羽生善治の必殺の一手100: 羽生マジック傑作選 五冠獲得と早指しの妙技
著者 :森 鶏二
出版社:日本文芸社
出版日:2003-02-01
価格 :¥918(2024/08/31 19:02時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

羽生の勝った将棋を集めて、次の一手形式で出題する。題材は、藤井竜王との激戦を制したあの竜王戦を基点として、そこから遡って100局分の将棋である。まぁ最近の将棋と言ってもいいだろう。
単純な次の一手だけではなく、そこに至るまでの簡単な解説と、巻末には実戦譜が収録されている。羽生の実戦譜集だと思って購入するのもありかもしれない。

図書館に入荷されたので手にとってみたのだが、はっきり言って難しい。さくさくっと見ただけではあるが、2/3くらいしか判らなかった。
しかも、解説がかなり不十分。中盤くらいの将棋を題材にして、正解手とそこからはっきり良くなるまでの棋譜を書き、なのに図面が投了図。なんじゃそれは(笑)。図面がない上に手の意味もあんまり説明してくれないので、手順を頭の中で追えない人は盤に並べて確かめるしかない。それか読み流すか(笑)。
とはいえ、たかが(と敢えて言ってしまう)次の一手に盤駒を引っ張り出してくるとも思えないし、級位者が手順を追えるとは思えないので(頭の中の盤をきちんと動かせたら、初段は確実にあると白砂は思う)、きっと級位者の人は読み飛ばすことになると思う。つまり、この本は「読者を選ぶ」。

評価の方は、そういうことを考えて上のようになっている。有段者にはお勧めかといえばそんなに強く勧められるものではないが、既存の次の一手よりは遥かに骨がある。

ただし。
羽生マジックは、あんまり出てこない(笑)。看板にでっかい偽りあり、だと思う。

作成日:2003.03.13 
次の一手

四段の終盤

四段の終盤 (実力養成シリーズ)
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2001-09-01
価格 :¥2,941(2024/08/31 19:02時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

前2冊に続くシリーズ物。こうしてみると、毎月発刊しているようだ。
……どんな需要があるんだろうホントに。

否定的な言葉ばかりで申し訳ないが、どーも「単行本でわざわざ読む」ほどのもんかぁ? という気がするのだ。作品として楽しめるものであったり、普遍的な手筋が散りばめられているというのなら判る。作品と言うには実戦的すぎるケースも多々あるし、かといって体系化されている手筋というような感じてはない。というか、手筋であればそれを際立たせるために部分図で解説した方がいいと思うし。
しかしまぁ、この感じだと近々「五段の終盤」が刊行されるのは間違いないだろうから(笑)。4冊揃えてばばばばっといっぺんに解く、ということをすれば、少しは骨っぽいかもしれない。

作成日:2001.09.28 
次の一手

三段の終盤

三段の終盤: 実戦次の一手100 (実力養成シリーズ)
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2001-09-01
価格 :¥2,450(2024/09/01 07:40時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『二段の終盤』に続くシリーズで、週刊将棋で出題された段位認定問題をまとめたものになっている。
正直、二段と三段の難易度にはさほど差はないのではないか……と思うのだがどうだろう。四段になると格段に難しく(読まなければいけない手の量とか、大局観を問われるとか)なってくるので「あぁ四段だな」と判るのだが、三段はそういう意味で中途半端な気がする。

やはり買ってまで読むほどのことはない気がする。いい問題もないわけではないのだが、こういうものは反復が利かないと思うので。詰将棋なんかはたまに5手詰集をやったりするのも訓練になるけれど、次の一手を訓練で反復するというのはなんか違う気がするので。

作成日:2001.08.31 
次の一手

アマの将棋ここが悪い! 次の一手形式 4 四間飛車戦法

アマの将棋ここが悪い 4: 次の一手形式
著者 :鈴木 大介
出版社:創元社
出版日:2001-08-01
価格 :¥163(2024/08/31 23:32時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

いや、いいんだけどさ。
次の一手と定跡の解説は違うし。
けどさ。

たった半年で似たような本出すなや(怒)

ただ、一つ思ったことがある。
鈴木大介は、次の一手の本を書かせた方がいいと思う(もともとゴーストなんじゃないんかい、という棋士共通の疑惑は置いといて)。
ひとつひとつにそれなりに文章を書いていくと、そこそこの文章量にはなるので、変化をいっぱい聞いている気がする。『ゴキゲン中飛車を指しこなす本』と同じ手法だな、要するに(笑)。

内容自体は、基本的なところは押さえてある。なので、真面目な話をすると級位者はチェックしておいてもいいかもしれない。ついでに鈴木本の定跡書をどれか一冊読む。これで「形」はばっちり理解できる。

ただし、そっから先は長い(笑)。楽しいけど長い。
でも、その時になったら、改めて別の本に移ればいい。
最初は単純なのが一番だ。

作成日:2001.08.10 
次の一手

二段の終盤

二段の終盤: 実戦次の一手100 (実力養成シリーズ)
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2001-08-01
価格 :¥1,487(2024/09/01 20:38時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

週刊将棋の段位認定問題から、二段の問題を集めたもの。
これを言ってしまったら身も蓋もないのだが、次の一手の回答で強さが判るほど将棋は単純なゲームじゃない。そういう意味で、こういう認定制度はあまり意味がないと思う。もっとも、白砂もこれで五段の免状を取ったのでなんとも言えないんだけど……(笑)。

実際の問題だが、どちらかというと「スーパートリック」的な(という表現も古いなぁ……)ものが多い。詰将棋同様、慣れでなんとでもなってしまう感が強いので、本書の問題を解けないから二段の実力がないとか、スラスラ解けるから俺は強いんじゃないかとか、そういう考えはしない方がいいだろう(<しねえって)。
わざわざ買ってまでやりこむ必要はないと思う。通勤電車の中とか、ちょっとした合間にパラパラめくっていく分にはいいかもしれない。それだって、白砂だったら詰将棋の本にするしなぁ……。
というわけで、あんまりニーズが見えない。

作成日:2001.07.30 
次の一手
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