その他

これなら実力初段 読みの感覚・次の一手

これなら実力初段: 読みの感覚・次の一手 (MYCOM将棋文庫SP)
著者 :武者野 勝巳
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2006-01-01
価格 :¥474(2024/08/31 16:44時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

次の一手を集めた本。毎コミ文庫の一冊である。

本の厚さを見れば判るが、なかなかにボリュームがある。問題数も多いし、序盤中盤終盤とまんべんなく載っている。

本書のウリと思われる「モニター方式」とやらについては、さっぱり判らなかった。
というか、それに実効性があるかどうかが疑問なのだ。
いろんな傾向の問題を解いて総合的に棋力を測る、ということなのだろうが、そんなことは別に珍しくもなんともないし、問題なのはそもそも次の一手を解答することでどれだけ本当の棋力が判明するかで、そんな小手先の部分の統計は無意味(とまで言っちゃうと極端だが)だと思う。

とはいえ、これだけの問題量だ。一つ一つの問題も結構面白い。初段くらいまでの人なら一度は読んでみるのもいいかもしれない。
有段者は常識の範疇だろうから、そんなに役に立たないと思う。

作成日:2006.03.31 
次の一手

棋士瀬川晶司 61年ぶりのプロ棋士編入試験に合格した男 サラリーマンの挑戦!

棋士瀬川晶司: サラリーマンの挑戦! 61年ぶりのプロ棋士編入試験に合格した男
著者 :日本将棋連盟書籍
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:2006-01-01
価格 :¥502(2024/08/31 16:44時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

日本将棋連盟発行の言わば「瀬川事件公式ブック」。
身内が出版しただけのことはあって、米長会長や発起人? の一人である野月、理事の森下といった面々が寄稿している。また、『将棋世界』の観戦記をまとめたものや、過去29局の実戦解説など、「将棋を知っている人へ向けての瀬川本」であることが見てとれる。
本人のインタビューなどもあるし、数ある瀬川本のうちどれを買うかとなれば、白砂は迷わず本書を推す。

まぁ、買う必要があるかと訊かれるとあれなのだが……(笑)。

作成日:2006.03.31 
その他 読みもの

奇跡の一手 サラリーマン・瀬川晶司が将棋界に架けた夢の橋

奇跡の一手: サラリーマン・瀬川晶司が将棋界に架けた夢の橋
著者 :上地 隆蔵
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2006-03-01
価格 :¥96(2024/09/02 11:59時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

いっぱい出た「瀬川本」のうちの一冊。元奨励会員であり、『週刊将棋』の編集者でもある著者が書いた「瀬川事件」の顛末である。

内容としては周知のものであり、さほど目新しいものはなかったと思う。なにしろ瀬川本はほとんど同時に読んだもので(笑)、どうも印象が薄いのだ。
『瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか』は、純粋に外からの目で書かれたもののように見えるし、『棋士瀬川晶司』は内部の人間がまとめた本である。本書は、図面や棋譜を一切使わないことで将棋を知らない人間に配慮しつつ、内部から優しい視線をもって書かれた本だと思う。

正直、わざわざ蔵書に加える本だとは思わない。白砂は将棋のことと将棋界のこととはイコールではない、と考えているので。瀬川事件があったことは知っていていいだろうが、そのために本を手元に置いていつでも振り返るようにしておく必要は感じない。
もちろん、将棋界も好きな人であれば、是非とも揃えておいた方がいい一冊だ。

作成日:2006.03.31 
読みもの

詰将棋実戦形パラダイス2

詰将棋実戦形パラダイス 2
著者 :詰将棋パラダイス
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2006-02-01
価格 :¥1,025(2024/08/31 16:44時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『詰将棋パラダイス』に掲載された3~15手詰の実戦形を集めた本。内訳は、3~7手詰が40問、9~11手詰が55問、13~15手詰が10問となっている。

とはいえ、3手詰は数えるほどしかないし、13手以上は問題数が少ないということで、実際は7~11手詰の本と考えるのがいいだろう。
実戦形ということで、詰パラ特有の「変な問題」はない。
ただし、結構骨のある問題が多いので、スラスラ解いていく……というわけにはいかないと思う。
「てごわい詰将棋」という、あまりない領域の貴重な本だろう。

作成日:2006.03.31 
詰将棋

瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか

瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか
著者 :古田 靖
出版社:河出書房新社
出版日:2006-03-25
価格 :¥1(2024/08/31 18:54時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

まったく外部の目から見た瀬川事件の本、という感じ。正直、最初の感想は「誰こいつ?」というものだった(笑)。プロフィールや著書を見るに、いわゆるルポライターとかに分類されるのだろうか。
非常に事件ライクというか無味乾燥というか(←褒めてます)、よくあるビジネス本と同じような文体、体裁である。最初にドラマチックな場面を描写して、いったん最初に遡ってから時系列を辿るといった手法はよく見る。図書館に行けば336あたりに山と置いてある(という表現をして果たしてどれだけの人が判るのか大いに疑問だ(笑))。
そのため、将棋を知らない人が読むのには適している。白砂なんかは逆にちょっと「どぎつい」印象が強くてダメだった。『Number』の記事のような浸り具合、といってしまうとかえって判りづらくなるか……。

かなり取材をしていることは確かなので、将棋界マニアの方は一度目を通すことをお勧めする。

作成日:2006.03.31 
読みもの
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