有段者への道案内
著者 :宮崎 国夫
出版社:木本書店
出版日:2004-04-01
価格 :¥1,320(2024/08/31 16:43時点)
(評価:級位者)
(評価:初段~三段)
(評価:四段以上)
次の一手形式で、将棋の手筋を身につけていく本。
なんだか紋切り型の説明になってしまったが、いい意味でも悪い意味でもそうとしか説明しようがない。
ページが上下に割れていて、それぞれが独立した問題になっている。「~指しこなす本」シリーズと似たような形式だ。ただ、あちらが本を逆さに持ち替えるのに対し、本書はあくまでもレイアウトとして分かれているだけ。なので、読み方としては、一度最後まで読んでまた最初に戻って……という形になるだろう。
「少しでも問題数を増やそう」という著者のサービス精神を感じるが、しかし、これはこれで見づらい気もするので、残念ながら一長一短だと思う。個人的には、その心意気に一票を投じたい。
問題そのものの質は、初段くらいの人が楽しめる程度のものになっている。タイトルに偽りはない。
ただ、作中で「○段の問題」となっているが、その段位が少し辛いと感じた。正確に言うと、簡単な問題は表示段位程度に簡単なのだが、難しい問題は表示段位以上に難しく作ってある感じがする。もっとも、この辺りの感覚は漠然としたもので、白砂が持っている段の尺度が狂っているだけかもしれない。できるのであれば、実際にいくつか問題を解いてみて、自分のレベルに合っているものかどうか確認して欲しい。
正直に言うと、次の一手形式の棋書は買うものではない……という、いやぁーなポリシーの持ち主なので(笑)、購入を勧めることはできない。一度読んでみる価値はあると思う。