大局観

上達するヒント

上達するヒント (最強将棋レクチャーブックス(3))
著者 :羽生 善治
出版社:浅川書房
出版日:2005-01-31
価格 :¥1,430(2024/09/02 11:59時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

将棋を指す時の大局観とか考え方について、羽生が解説した本。

いつだったか会社の厚生部のイベントに無理矢理狩り出されてねずみランドまで行かされて、「俺はこんなとこ嫌いじゃあ!!」とか言って速攻で新森ビルに遊びに行って、そのついでに寄った八重洲ブックセンターで『羽生の奥義』とかいう本を見つけて中を見てみたら外人向けの解説かなにかが書いてあって、どうもその本を一冊にまとめたものらしい(長ぇよ)。

内容としては、先崎の『ホントに勝てる~』シリーズを将棋全般に拡充したような感じだ。位とか捌きといった概念をなるべく言葉で説明しようという意図が感じられた。随所に「~か判れば有段者」といった記述があるように非常に難しい作業だったと思うのだが、なかなかうまくいっていると思う。
大人のための入門書、という体ではあるが、読み進むとともに対象棋力も上がっていくので、実際には初段くらいないと全部を理解するのは難しいかもしれない。初心者向けではなく、初級者、中級者向けの本だろう。

将棋の概念は口で説明するのが本当に難しいのだが、それに果敢に挑戦した本だと評価したい。
もっとこういう本が出れば、アマチュア棋力の底上げにもなると思う。

作成日:2005.02.10 
大局観

役に立つ将棋の格言99

役に立つ将棋の格言99: 見開き完結 (週将ブックス)
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2004-07-01
価格 :¥356(2024/08/31 16:00時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『金言玉言新角言』『大覇道伝説』などの流れをくむ「実戦的格言」本。

今回もまた、実戦的な格言が多く出てくる。
格言が99コもあるので、これは少し無理がないか……というものもいくつかあった。これだけの実戦的格言を取り揃えるのは大変だったろうから、その辺は察してあげるのが大人というものだろう(笑)。

大会前などに、パラパラとめくるだけで、なんとなく力がつきそうに感じる本だ。
白砂は昨日見つけてそのまま買ってきたのだが、就寝前のローテーション読書を計画している。見開き構成になっているので、数分間の読書にはもってこいだ。

作成日:2004.07.19 
大局観

金言玉言新角言

金言玉言新角言: 実戦に役立つ新格言集 (MYCOM将棋文庫 19)
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-09-01
価格 :¥447(2024/08/31 22:31時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『大覇道伝説』と同じく、大局観、局面の考え方について書かれた本。もう刊行されてからずいぶん経つのだが、素材が定跡のように日々変わるわけではないだけに今でも十分通用する。
実戦から遠ざかっている社会人は必読である。

大会の日、会場に向かう電車の中でよく読んでいた。なんかそれだけで力が出てきそうな本である。良書と思う。

作成日:2003.09.14 
大局観

谷川浩司の戦いの絶対感覚

谷川浩司の戦いの絶対感覚 (最強将棋塾)
著者 :谷川 浩司
出版社:河出書房新社
出版日:2003-04-01
価格 :¥609(2024/09/02 11:58時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

「戦いの絶対感覚」シリーズから、ついに待望の谷川版が出版。
どんな内容なんだと期待して、立ち読みだけでは飽き足らず結局買ってしまいました(笑)。

で、内容なのだが……。

ち ょ っ と 残 念

谷川自身の実戦譜を元にしている、という部分もあるのかもしれない。しかし、それにしてもなんとなく解説に既視感がある。どこかで聞いたような解説ばかりなような気がする。
しばらく読み進めて、わかった。
観戦記を読んでいるときと、まったく同じ空気なのだ。

今までの「戦いの絶対感覚」シリーズは(特に最初の佐藤本森内本は)、まさに「感覚」の部分を解説してくれたように思う。ところが、前回の羽生本あたりからだと思うのだが、単に実戦譜を解説してるだけやん、みたいな感じに変化している気がする。
特に谷川の場合、その鋭い攻めは谷川ならではという感が強いので、よりいっそう普遍的でない解説になっている。なので、どうしても「この呼吸を会得しよう」ではなく「おーすげー」となってしまって、これが自分の血肉になるのか疑わしくなってくるのだ。

読んでまったくためにならない、とまでは言わない。
ただ、これを読んだから強くなると断言できるか……というと、ちょっと疑問だ。
ちょっと邪道な感はあるが、谷川の好プレー集として読むと楽しめると思う。

作成日:2003.05.21 
大局観

羽生善治の戦いの絶対感覚

羽生善治の戦いの絶対感覚 (最強将棋塾)
著者 :羽生 善治
出版社:河出書房新社
出版日:2001-11-01
価格 :¥1,540(2024/08/31 23:44時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

絶対感覚シリーズ第3弾。シリーズ決定版ともいうべき羽生の登場である。

しかし、正直に感想を言うと「物足りなかった」。
今までの2冊(佐藤本森内本)に比べて、キレがあまりない感じがするのだ。
題材の選び方が白砂の肌に合わなかっただけかもしれないが、なんとなくよくある局面のよくある解説を聞かされている感じがした。
それでも、大局観というものを考えるうえで有効な指針が数多く含まれていることは間違いない。このシリーズ、ここで打ち止めになっている感じがするが、できればもっと他の棋士のものも読んでみたかった。

作成日:2001.11.20 
大局観
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