定跡

最新スーパー四間飛車1 急戦!居飛穴破り

スーパー四間飛車 1 最新版
著者 :小林 健二
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1997-01-01
価格 :¥58(2024/08/31 15:52時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

商売人やのぅ……(笑)

いや、いいんだよ別に。
ただ、どうも最近の小林8段の本は「内容が薄い」気がしてならない。既に人生守りに入っているのだろうか?(笑)

さて、書評。
当然「最新」と銘打ってあるのだから最新の指し方が載っている。ただし、当時の。
現在ではむしろ「常識」と言えるのだろう。定跡は日々進歩する。

もちろん、棋書に対してこういうことを言うのはヤボである。それはわかっている。紙ベースに載せることそのものが大事なこともあるわけだし、そもそも棋書という形態が「日々古くなっていく」宿命を持っている。
だが、古くなっても通用する棋書というものもあるはずである。例えば『スーパー四間飛車』は現代でも立派に通用する名著であると私は思っている。
ようは「書く側の心がまえ」だと思うのだが。

作成日:2001.07.20 
穴熊

最新棒銀戦法 単純かつ破壊力抜群!

最新棒銀戦法 (将棋必勝シリーズ)
著者 :青野 照市
出版社:創元社
出版日:2001-02-01
価格 :¥1,430(2024/08/31 15:32時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

その名の通り、棒銀について解説した本。
矢倉、角換わりと居飛車系の棒銀に限っている。対振り飛車は扱っていない。

自身が公式戦で指したためか、後手番での速攻矢倉棒銀については詳細に解説されている。▲2五歩を△3三角と受け、飛車先交換の瞬間に△8六歩から△2七歩と叩いていく例のやつである。
創元社の本にしてはおそろしく変化が深い。大げさではなく、東大将棋ブックス並である。最後はちょっとだけ都合がいい変化にしているところもあるが、それにしても小さなものだと思う。
有段者が読んでも十分に楽しめる。逆に級位者には変化の渦にとまどうかもしれない。このシリーズにしては異色の本である。

作成日:2001.07.20 
居飛車全般

実戦居飛車穴熊戦法 必殺!振り飛車破り

実戦居飛車穴熊戦法: 必殺振り飛車破り (将棋必勝シリーズ)
著者 :田中 寅彦
出版社:創元社
出版日:2001-05-01
価格 :¥1(2024/08/31 18:32時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

田中寅彦はいったい何冊のイビアナ本を書いたんだろう?
そして、その中の全部の変化をあわせると、一体何冊分の本になるんだろう?
……というくらい、進歩してません、この人の本は(笑)。

本書でまずすごいなと思ったのは、藤井システムを解説していないこと。
「私は藤井竜王と公式対局を戦っていないので、秘策を披露するわけにはいかない」からだそうだ。

……ふざけんなよコラ(笑)

なんじゃそりゃあっ! って感じの理由である。で、居飛車穴熊に簡単に組ませて、そのまま暴れて居飛車穴熊よし、解説終了、である。をいをい……。
初級者中級者向け、ということだろうから(これで有段者向けだったらブン殴る)、ある程度の「作った手順」は仕方ないかなーとも思う。それにしても、もう少しなんとかなんなかったのかな。

もともと、白砂は初級者が穴熊を組むことに反対なのだ。
いや、ずるいとかそういうんじゃなくてね(笑)。
穴熊の場合、主導権は振り飛車にある。正確に言うと、振り飛車側が穴熊に組ませないようにちょっかいを出していく将棋になる。つまり、居飛車からすると対応型の将棋になってしまう。

初級者に「対応」はまだ無理でしょう。

つまり、穴熊っていうのは意外と上級者向けの戦法だと思うのだ。
なので、穴熊の解説をこのていどしかしない本書の意義がよく判らない。

作成日:2001.07.20 
穴熊

高田流新感覚振り飛車破り

高田流新感覚振り飛車破り
著者 :高田 尚平
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2000-09-01
価格 :¥1,464(2024/08/31 20:33時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

玉頭位取りという戦法がある。
本書で紹介されている戦法は、それをベースに、もっと積極的に良さを求めていく戦法である。読んでみるとなかなか面白い。
残念ながら勝率はかんばしくないが(笑)、ツボにハマった時の破壊力は凄まじいものがある。場合によっては「駒がぶつかっていないけど優勢」まであるのだ。それだけ罠いっぱいの「楽しい」戦法なのである。

定跡編の解説も詳しいし、実戦譜も豊富に載っている。とりあえず本書があればこの戦法を指しこなすことができるだろう(というか他に解説書なんてないか……)。
受けの力も強くないといけないので初段前後では苦しいかもしれないが、居飛車穴熊は藤井システムが厭だしなぁ……と思っている居飛車党にはいいかもしれない。

作成日:2001.07.20 
その他の振り飛車

新手年鑑 vol.1

新手年鑑 Vol.1
著者 :島 朗
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1995-08-01
価格 :¥221(2024/08/31 16:51時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

その時までに出た「新手」を、戦形別に分けて解説してくれる本。
言ってみれば古くなった定跡書の改編集みたいなもので、定跡を勉強する上では参考になった。しかし、出版当時は「凄いなぁこれ」と素直に感心できたのだが、さすがにここまで劣化が進むと定跡補完としての価値も低い。
それでも、そこそこ変化も書きこまれているし、変態戦法系も紹介されているので、目を通すくらいならしてもいい。また、読み物と割り切ってしまえばそれなりに楽しめるはずだ。

作成日:2001.07.20 
全般
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