振り飛車新世紀3 久保流四間飛車(下) 居飛穴粉砕!
居飛車穴熊対策として名を馳せている「藤井システム」は、実は久保が指していた戦法でもある。言わば「ホントの本家」の解説なわけで(笑)、非常に勉強になる。
藤井システムタイプだけでなく、後手番の作戦として浮き飛車型や銀冠に組み合っての将棋についても解説している。こういう戦形の解説書はあまりないので、できれば手元に置いておきたい本である。
白砂はこういう将棋を指さないから持ってないんだけど(爆)。
居飛車穴熊対策として名を馳せている「藤井システム」は、実は久保が指していた戦法でもある。言わば「ホントの本家」の解説なわけで(笑)、非常に勉強になる。
藤井システムタイプだけでなく、後手番の作戦として浮き飛車型や銀冠に組み合っての将棋についても解説している。こういう戦形の解説書はあまりないので、できれば手元に置いておきたい本である。
白砂はこういう将棋を指さないから持ってないんだけど(爆)。
竜王戦挑戦者にもなったことのある鈴木6段が、力戦形の振り飛車について書いた本。
鈴木6段の本は全体的に「おおざっぱ」で、変化の底はほとんどない(爆)。なんと言うか、狙い筋だけを紹介して「あとはよろしく」みたいな雰囲気があるのだ。氏の実戦そのままである(笑)。
まぁ、考えようによってカタログ的であり、そう割り切ってしまえば好感が持てる。いきなり詳細な解説を聞かされたってその戦法の面白味は伝わらない。痛快な手順で相手をブッ倒して「こんなスゲェ戦法なんだぜ!」とやってくれた方が、指してみる気になるというものである。
もっとも、あとになって「話が違うぢゃん!!」となるわけなのだが(笑)。
本書に収録されているのは級位者が指して楽しい戦法ばかりだと思う。本書を足がかりに、いろいろと手を伸ばしてみるのもいいかもしれない。
この本では筋違い角と相振り飛車の2つの戦形を扱っている。
筋違い角対策としては、▲3四角に△6四歩と突く形が知られている。以下▲6六歩と四間飛車を目指すと△6五歩▲同歩△6六角でハマるという仕組みである。
しかし、本戦法では角を7八ではなくなんと1六に引く。その後、相掛りのような形で攻めていく。そうすれば3四に歩がない分後手は困るだろうという考え方だ。
また、相振り飛車の方は、なんと相振りにもかかわらず▲5九金の中原囲いに組む。▲2八銀▲3八金の形が敵の攻めを厚く受けていて、しかも▲5九金▲6八銀の形が飛車交換になった場合の飛車打ちに強い、というメリットがあると言うのだ。
これも「ホンマかいな」系か、と思いがちだが、そこそこ実戦的だと思う。
変化手順が多いのもいい。自分で研究をすれば済むことではあるのだが、やっぱり指針があるに越したことはない。本書なら、とりあえず盤駒を持ち出さなくてもラクに読むことができる。
自分なりにアレンジして使いこなしてみたい戦形ではある。二、三段クラスでないと指しこなせないかもしれないが、お薦め度は大。
棒銀の本である。以上。
……では紹介の意味がないので(笑)もうちょっと詳しく言うと、棒銀の本(爆)。
いやホントに。
いろんな種類の棒銀が紹介されている。原始棒銀に始まって矢倉、対振り飛車、相掛かり、はては変態戦法まで盛りだくさん。
いっぱい紹介されているので一つ一つの戦法の変化の底が浅いのがやや難点だが、十分「読んで楽しめる」本になっている。
指されてしまって困る……と思うのであれば、一読することを強く勧める。
7八金7五歩型の向飛車で、居玉のまま▲8六歩△同歩▲同飛と仕掛ける戦法がある。私も一時期指していたことがある変態戦法だ。
著者の横山公望氏が愛用しているので、横山→横浜→メリケン波止場→メリケン向飛車と「勝手に」名づけられた。だから多分、感想戦で「このメリケン向飛車が……」と言っても判ってくれないと思うので念のため。
戦法の解説は実に詳しくなされているので、そういう意味では「買い」である。居玉でいきなり仕掛ける形と3八玉まで囲う形の2つを詳解しているので、実戦的でもある。形が決まっているので変化を掘り下げやすいのだろう。
ただ問題が一つあって、「普通」に書いてくれたら本の厚さは実際の半分になったと思う。とにかく「やめてくれ」「勘弁してくれ」「もうひと思いに殺してくれ」というくらいに「ダジャレ」が多いのだ(オーバーだが、決して誇張ではない)。
誰かがダジャレ抜きの抜粋版を作ってくれたなら、それには★★★★★をあげよう(笑)。