定跡

四間飛車を指しこなす本 2

四間飛車を指しこなす本 2 (最強将棋塾)
著者 :藤井 猛
出版社:河出書房新社
出版日:2010-08-03
価格 :¥1,650(2024/08/31 18:32時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

藤井の四間飛車定跡本第2弾である。
今度は対居飛車穴熊。とはいっても藤井システムはさわりだけで、メインは角交換を挑む形や▲6六銀型、▲4八飛型(広義のスーパー四間飛車といった感じ)などの「藤井システム以前」の指し方である。

やっぱり有段者にとっては常識的な領域なのだが、級位者にとってはダイジェストを見る感覚で楽しめると思う。もちろん、本書を読んだだけでそれらが指しこなせるわけではないが、「読んでためになる」ことは間違いない。

パート3が藤井システム、有段者向けであることは間違いないので、逆にはじめの2冊は易しくしたのだろう。全方位向け、とまで言うとおおげさだが、それを目指しているであろうことは間違いない。
個人的には、この方法はあまり好きではないので、できれば「ちゃんとした本」の形で書き直して欲しいのだが……(笑)。

作成日:2001.07.20 
穴熊

新手年鑑 vol.2

新手年鑑 Vol.2
著者 :勝又 清和
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1996-08-01
価格 :¥140(2024/08/31 16:51時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『新手年鑑』に続いての出版。まさか続くとは思わなかったが、3が出ていないところをみるとやっぱり企画に無理があったのだろうか?(笑)

定跡補完としての地位は『これが最前線だ!』の出版により全くなくなってしまったと言っていい。本書は、新手が出た「その時の臨場感」を味わう読み物とすべきなのだろう。
シリーズ化は難しいかもしれない。雑誌の企画くらいがちょうどいいところなのだろうか。

作成日:2001.07.20 
全般

升田式石田流

升田式石田流 新装版 (SUPER SERIES)
著者 :升田 幸三
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1994-04-01
価格 :¥728(2024/08/31 14:12時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

言わずとしれた奇襲の王様「升田式石田流」を、本人が解説した(本当は違うのだろうが)のが本書である。
大体こういう「高段者が解説した本」というのにはロクなのがないのだが、この本はなかなかきちんと書いてある。変化も丁寧だし、実戦に生じそうな場面を多く用いている。
私が升田式を使っていたということもあるが、経験から言っても良書である。高段者はすでに常識のジャンルだろうから改めて読む必要はないだろうが、初段くらいまでの人は是非読んでほしい。

こんなに薦めておいて★★★はちょっと点が辛いが、何しろ昭和48年の本である。要は「古い」のだ(1994年に復刻されている)。
現在では升田式の対策も進んでいるし、升田式も進化している。それらの進化については別の本を参照してもらうとして、おおもとの下敷きとして本書を読んでもらえればいいと思う。

作成日:2001.07.20 
三間飛車

定跡外伝

定跡外伝: 将棋の裏ワザ教えます (MYCOM将棋文庫 3)
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2002-12-01
価格 :¥11(2024/09/01 09:49時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

巷には定跡書があふれている。
しかし、当然のことながらそれらの定跡書は「すべての変化」を解説してあるわけではない。紙数の都合もあるだろうし、すっきりと優勢にならないから掲載しないということもあるだろう。ひどいのになると、不利になると困るから言わない、なんていうケースもあるかもしれない(笑)。かくして、「定跡書なんて役に立たないよ」なんて陰口がささやかれることになる……。

本書は、そんな「定跡外の定跡」を解説している。
むろん、プロやアマ高段者は当然知っている変化だ。定跡よりも常識の範疇かもしれない。しかし、初段をちょっと過ぎて「定跡書なんてさぁ……」と言っている人には目からウロコがぼろぼろ落ちることうけあいである。
ちょっとウソっぽいな……という変化がないわけではないのだが、それもほんの数ヶ所。全編ほとんどが「実戦的な定跡書」である。表紙に書かれた「将棋の裏ワザ教えます」の言葉はウソではない。
基本となる定跡を知っていないといけないので、それがまだおぼつかない初段くらいではちょっと難しいかもしれない。しかしその少し上くらいの人にはお薦めである。もちろん、高段者は知っていて当然、ぜひ目を通しておいてほしい。

作成日:2001.07.20 
振り飛車全般

B級四間飛車の達人

B級四間飛車の達人
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1998-12-01
価格 :
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『B級戦法の達人』が先に出て結構好評だったのだろう。それから1年ちょっとで出たのが本書である。
 こちらは前書と違って四間飛車に絞っているため、変化手順も多くてお薦めである。やっぱり丸々一冊同じ戦法を書けるというメリットは大きい。
 特に初段くらいの人には参考にしてほしい。振り飛車のサバキが味わえる戦形なので、もっと強くなって正統四間飛車を指した場合でもきっと役に立つ。

 端角戦法については『定跡外伝2』でフォローが入っている。そちらもチェックしておきたい。

作成日:2001.07.20 
四間飛車
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