振り飛車

秘法 巻之四 右玉伝説

右玉伝説: 右玉の秘法を伝授 (MYCOM将棋文庫 17)
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-08-01
価格 :¥198(2024/08/31 22:07時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

古来の右玉と言えば腰掛け銀模様からの右玉だったが、現代では「負けにくい」というコンセプトから、さまざまな種類の右玉が登場している。本書では、そのうち風車系の右玉と矢倉中飛車の右玉について解説している。

非常に限定的な形でしか解説していないのでややウソっぽい感じもするが(笑)、決まったときの破壊力は感じ取れる。ただ、やはり玉が薄いことは薄いので、受け好きの人に向いていると言えるだろう。
個人的には、3二金戦法を指している関係もあって右玉は好きなのだが、やはり人に薦めるのはちょっと……と思う。本自体はいい出来なので買っても損はない。

作成日:2001.07.20 
中飛車 その他の居飛車

振り飛車新世紀7 窪田流四間飛車 II 撃退! 右四間

窪田流四間飛車 2 (振り飛車新世紀 7)
著者 :窪田 義行
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1999-12-01
価格 :¥1,178(2024/09/01 09:44時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『振り飛車新世紀1 窪田流四間飛車』でも登場した窪田の2冊目。今度は右四間である。

右四間では、居飛車側に、舟囲い、左美濃(米長玉)、居飛車穴熊と3種類の選択権がある。いずれの場合も居飛車側が主導権を握りつつの展開になるので、振り飛車側としても工夫が必要になるわけだ。
本書はどちらかというとオーソドックスな対処法で、なんだか「普通に指しても急に不利にはなんないよー」と言っているような感じがした(笑)。実際は一手一手に神経を使って最新の手順を組み立てているのだが。

このシリーズ共通の問題なのだが、レイアウトがほとんどのページで同じなので、いま自分がどこにいるのかが判りにくくなる。特に盤駒なしでさらっと読んでいると、膨大な変化がちょっとずつ形を変えて出現するので混乱してしまう。
逆に言うと、その点にさえ注意すれば、懇切丁寧な解説がずーっと書いてあるわけだから非常に有用な本であるとも言える。あるていどの棋力がないと辛いかもしれないか、読む価値は十分にある。

作成日:2001.07.20 
四間飛車

これにて良し? 四間飛車VS急戦定跡再点検

これにて良し: 四間飛車VS急戦定跡再点検
著者 :高野 秀行
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1999-09-01
価格 :¥1,320(2024/08/31 18:41時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

定跡書で「~にて先手良し」と書かれた局面から負けてしまった、という話はよく聞く。しかし、それは単純に力の問題で、定跡が間違っているというわけではない。本書は、定跡で結論が出た局面からもう少し指し進めて、「なぜこの局面が先手(後手)有利か」を詳しく解説してくれるものである。

実は、個人的には題名から「実は定跡で『~にて先手良し』と言っていたのは間違いで、そういう定跡のウソっぽい話を掘り下げる本なのか」と思ってしまった。だって、末尾が!?ですよ。疑うじゃない(笑)。

思惑は外れたものの、しかし、そこそこ読めた。もともとこの本の対象棋力が下の方を対象にしているので、有段者には必要がないかもしれない。

作成日:2001.07.20 
四間飛車

高田流新感覚振り飛車破り

高田流新感覚振り飛車破り
著者 :高田 尚平
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2000-09-01
価格 :¥1,464(2024/08/31 20:33時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

玉頭位取りという戦法がある。
本書で紹介されている戦法は、それをベースに、もっと積極的に良さを求めていく戦法である。読んでみるとなかなか面白い。
残念ながら勝率はかんばしくないが(笑)、ツボにハマった時の破壊力は凄まじいものがある。場合によっては「駒がぶつかっていないけど優勢」まであるのだ。それだけ罠いっぱいの「楽しい」戦法なのである。

定跡編の解説も詳しいし、実戦譜も豊富に載っている。とりあえず本書があればこの戦法を指しこなすことができるだろう(というか他に解説書なんてないか……)。
受けの力も強くないといけないので初段前後では苦しいかもしれないが、居飛車穴熊は藤井システムが厭だしなぁ……と思っている居飛車党にはいいかもしれない。

作成日:2001.07.20 
その他の振り飛車

公望流メリケン向飛車戦法

公望流メリケン向飛車戦法 (三一将棋シリーズ)
著者 :横山 公望
出版社:三一書房
出版日:1995-08-01
価格 :¥3,810(2024/09/01 00:21時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

7八金7五歩型の向飛車で、居玉のまま▲8六歩△同歩▲同飛と仕掛ける戦法がある。私も一時期指していたことがある変態戦法だ。
著者の横山公望氏が愛用しているので、横山→横浜→メリケン波止場→メリケン向飛車と「勝手に」名づけられた。だから多分、感想戦で「このメリケン向飛車が……」と言っても判ってくれないと思うので念のため。
戦法の解説は実に詳しくなされているので、そういう意味では「買い」である。居玉でいきなり仕掛ける形と3八玉まで囲う形の2つを詳解しているので、実戦的でもある。形が決まっているので変化を掘り下げやすいのだろう。

ただ問題が一つあって、「普通」に書いてくれたら本の厚さは実際の半分になったと思う。とにかく「やめてくれ」「勘弁してくれ」「もうひと思いに殺してくれ」というくらいに「ダジャレ」が多いのだ(オーバーだが、決して誇張ではない)。
誰かがダジャレ抜きの抜粋版を作ってくれたなら、それには★★★★★をあげよう(笑)。

作成日:2001.07.20 
向かい飛車
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