振り飛車の真髄② 石田流の極意 先手番の最強戦法
初心者の救世主・鈴木大介が送る石田流解説本。
内容は、
- 7手目▲7四歩
- vs棒金
- vs左美濃
- vs居飛車穴熊
- 角交換型
- 右四間
- 銀冠
といった感じ。一通りの対策は出揃っているので、本書を読めばとりあえず相手の出方は判る。そして、鈴木大介なので、振り飛車の勝ち方がよく判る。
7手目▲7四歩のところで△6二金の変化がないとか、左美濃で「省けない」と解説した端歩を居飛車穴熊編では突いていないとか(一応、手数が足りないという理由付けはしているが……)、少し都合のいい変化がないわけではない。
それでも、これだけの戦形を網羅し、とりあえずでも対応策を載せているのはポイントが高い。このレビューを書いている2014年では、石田流の流行は角交換四間飛車に取って代わられた感があり、そのためかあまり本書が古く感じない。4段前後くらいまでなら、本書の対策だけで結構指しこなせるのではないかと思う。
本筋の変化だけしか書いていないということもあり、とても読みやすい。
石田流初心者にはぜひとも勧めたい本。