谷川の21世紀定跡 1.角換わり編
谷川が角換わりについての最新定跡について解説している本。「1.」とついていることからも他の戦法について著す可能性は大きく、となると『羽生の頭脳』の谷川版を目指しているのではないかとも思われる。
実際、中のツクリは『羽生の頭脳』にソックリである。最初に「光速の見解」という大まかな指標があったり、レイアウトも酷似している。もっとも、これは将棋連盟の本作りのパターンかもしれないのでなんとも言えない。
内容は非常に高度であるが、初手から指し手の意味を解説する部分もあったりと、初段前後の人が読んでも理解は可能だろう。また、△6五歩型の解説書はおそらく本書くらいしかない(最近の流行なので、他の本はカバーしていないと思われる)ので、高段者で角換わり腰掛け銀を指す人にとっては必携の書と言える。
全体的に谷川の定跡本「らしい」作りになっているので、買っても損はないだろう。
白砂はこういう将棋は指さないから図書館で借りたけど(笑)。