居飛車

8五飛戦法

Amazon商品リンクショートコード内にASINが入力されていません。

『現代矢倉の思想』などの矢倉本に続いて森下が書いた定跡本。(執筆当時)最新の8五飛戦法である。

8五飛戦法そのものが非常に複雑な戦法であり、かつ自分では絶対指さない戦法なので(笑)、読み進むのはちょっと辛かった。8五飛戦法を指す人が読めば「ああ、ちゃんと体系化されているな」と読めるだろうとは思うのだが……。

戦法自体が有段者向けなので、級位者はそもそも8五飛戦法に手を出さない方が無難だと思う。有段者は必携かも。

作成日:2001.07.20 
横歩取り

塚田スペシャル物語

塚田スペシャル物語
著者 :塚田 泰明
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1989-02-01
価格 :¥93(2024/08/31 19:50時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

 言わずと知れた「塚田スペシャル」。本書は、その本家である塚田八段が自ら著した本である。
 もうすでに古い戦形と言えるかもしれないが、だからこそ、初段以下の居飛車党には読んでほしい。相掛りの基本的な変化が詳解されている。

 突然だが、この本と『中原流相がかり』は実は私のものではなく、塚本から借りたものである。
 私の場合、先手なら▲7六歩、後手なら△3二金と指す手は決まっているのだが(笑うな)、▲7六歩に△8四歩とされると困る、という話を夏合宿の時に塚本にした。そうしたら「そんなの▲2六歩に決まってるじゃないですか」「白砂さんは相掛りみたいな薄い玉の将棋合ってますって」というので、入門書として借りたのである。

 居飛車素人が一から覚えた経験から言わせてもらえば、非常に役に立った。
 過去の戦法なので現在では(塚田スペシャルは)役には立たないが、相掛りの入門書としては自信を持って薦められる一冊である。
 個人的なことで申し訳ないが、塚本にはこの場を借りて礼を言っておく。
 ありがとう。

作成日:2001.07.20 
相掛かり・角換わり

横歩取り△8五飛戦法

横歩取り8五飛戦法 (パワーアップシリーズ)
著者 :中座 真
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:2001-02-01
価格 :¥32(2024/08/31 23:54時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

横歩取り8五飛戦法、いわゆる「中座飛車」の開発者である中座プロが書いた8五飛戦法の定跡書。執筆時点での最新棋譜をベースに詳しく解説したもので、8五飛戦法の指し方そのものだけではなく、先手方の対策の歴史まで読み取ることができる。
現在ではひとっころよりは下火になった感があるが、それでもまだまだタイトル戦の主役といってもいい戦法である。タイトル戦観戦にも本書は必携だろう。

なんだか日本将棋連盟もいい本を出すようになってきた。嬉しい限りだ。

作成日:2001.07.20 
横歩取り

中原流相がかり―必殺の5九金型

中原流相がかり: 必殺の5九金型
著者 :中原 誠
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1994-03-01
価格 :¥1,311(2024/09/01 09:51時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

塚本に借りた本シリーズ第2弾。と言うか、この本がメインだった。

夏合宿のときに塚本に3七銀戦法と3七桂戦法を教えてもらい、ついでに研究用にと貸してくれたのが本書である。
確かに特に3七桂の定跡は参考になったが、3七銀についてはちょっと古い気がした。それでも基本的な定跡を押さえるには最適なので、二、三段までは必携と言えるだろう。

作成日:2001.07.20 
相掛かり・角換わり

一閃! 森流ヒネリ飛車

一閃森流ヒネリ飛車
著者 :森 鶏二
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1996-10-01
価格 :¥600(2024/08/31 16:55時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

日本将棋連盟発行、ゴースト作者脇田(違ったっけ?)という一冊。塚本が「購入をヨギなくされた」と嘆く恨みの一冊である(いいんかなこんなこと書いて……)。
できればほめちぎりたいところなのだが、脇田には非常に申し訳ないけれども文句がいっぱいある。

まず、実戦編で解説されている手筋が基礎講座編で触れられていなかったり、基礎講座そのものの底が浅かったりと(感じたんだよ私は)、ちょっと物足りない。森流かどうかはさておき、このころヒネリ飛車は大流行したはずなのだから、もっと詳しく掘り下げてもよかったと思う。

ついでに言うと,このシリーズ共通の構成にも文句がある。

構成そのものは典型的な「上半分図面左下小図面」で、それは別にいい。図面の横に手順が載っていて、そこにabcと注釈記号が振ってある。これもいい。そしてその注釈がすぐ横に載っているのだが、問題はこの注釈である。
すべて、下の文章で書いてあることなのだ。
たとえば、「位を取らせない」と注釈が書いてあるとする。その下の文章には「しばらく戦いが起こりそうにないので▲1六歩と玉の方の端歩を受けておく。逆に△1五歩と伸ばされると窮屈な形だ」と書いてあるのだ。

わざわざ同じこと言うんじゃねぇよ!
 注釈が、本文にも書けないような「小さなこと」だったらいい。同じ情報を、同じページに載せてどうするというのだ。
これは『羽生の頭脳』から変わっていないように思う。誰も異論を挟まなかったのだろうか。
どうも日本将棋連盟は本の作り方が下手なような気がする。少しは毎コミを見習ってほしいものだ。

作成日:2001.07.20 
相掛かり・角換わり
広告