大逆転! させる技、させないテクニック

大逆転させる技、させないテクニック
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1996-04-01
価格 :¥31(2024/08/31 18:54時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

不利な局面を粘っていき逆転する、また優勢な局面をきっちり勝ち切る技について解説している。

しかし……と、敢えて言ってしまうが、ちょっとお勧めできない。

一応章立てもしてあってそれぞれテーマもあるのだが、はっきり言って印象が薄い。逆転した実戦譜を延々見せられても、わけが判らないだけである。
おまけに、「逆転」を扱っている本のはずなのに、その前の相手が気持ちよく攻めている「手筋部分」から載せてしまっているので、どこがポイントなのかはっきりしなくなっている。

わけが判らない、ポイントがボケている、おまけに図面の関係がめちゃくちゃと、構成上いいところは一つもないと断言する。
素材はいいので、盤駒を出して鑑賞できるレベルの人はいいが、そうでない人は損をした気分になるだけである。私なら三段以下には絶対に薦めない。

作成日:2001.07.20 
終盤・寄せ

勝敗を分けるもの

勝敗を分けるもの: 勝負の視点2
著者 :青野 照市
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1999-07-01
価格 :¥600(2024/09/01 00:15時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『勝負の視点』の続編のような本。青野がいろんなところで書いたものを集めたものである。

前作もそうだが、青野の将棋観がよく表れている。将棋についても一局の勝負どころを詳しく解説してあり、観戦記としても十分に楽しめる。

作成日:2001.07.20 
読みもの

勝負の視点

勝負の視点: 研究と実戦の間
著者 :青野 照市
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1995-11-01
価格 :¥1,282(2024/08/31 22:34時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

何だかすっかり評論家になってしまった青野九段の評論集。

プロの実戦譜を題材にその心理状態まで分け入って詳しく解説したり、読みの本質的な部分の解剖を試みたりと、『読みの技法』青野版という感じの作りになっている。
一度に読むのはちょっと苦しいが(私は文体がちょっと……)、例えば通勤通学の合間にパラパラとめくるのには適している。将棋を指さない人たちなどには特にお薦めである。本書を読んでいると、将棋を指さなくても指している「頭」が作られていく気がする。

ちなみに、『勝負の視点』にある「サリエリに見る天才の嫉妬」は、中原と米長をモーツァルトとサリエリの関係に喩えた評論で、これは将棋ペンクラブでなにかの賞を受賞したはずである。

作成日:2001.07.20 
読みもの

やさしい詰将棋180

やさしい詰将棋180
著者 :柴田 昭彦
出版社:弘文出版
出版日:2000-06-01
価格 :¥1,210(2024/09/01 01:25時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

5手詰めから11手詰めまでの問題が計180問収録されている。
鑑賞する「詰将棋」ではなく、終盤力を鍛える「詰め将棋」の場合、手数はこれくらいが適当だと思う。あんまり手数が長くても解くのが大変だし、3手詰めだと少し物足りない。
特に、7手とか9手になると「ある狙いを持って指し手を進める」という構想力も問われてくる。単に場当たり的に手を読むだけではなく、目標を持って読みの方向を構築していく必要が出てくるのだ。
初段前後の人は、毎日1問でもいいから少しずつ解いていくのがいいと思う。有段者は大会の前などに一冊まとめて解いていくといいだろう。11手くらいまでの「詰め将棋」なら、180問1時間もかからずに解けるだろから。

作成日:2001.07.20 
詰め将棋

3日間で強くなる将棋の本 詰め将棋を楽しみながら実力アップ

3日間で強くなる将棋の本: 詰め将棋を楽しみながら実力アップ
著者 :伊藤 果
出版社:日本文芸社
出版日:2001-10-01
価格 :¥93(2024/08/31 16:01時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

伊藤果といえば詰将棋で有名だが、今度は「超入門編」ともいえる詰将棋、いや、詰む将棋本を書いた。

読まなくていい(爆)。

 真面目な話、伊藤果という人がどういう人かを知っている人が本書を読む必要は全くない。もちろん読むのは自由だけど。白砂も読んだし。ただ、薄々判っていることだと思うけど、ホントにホント、ガチガチの入門編なのだ(こんな表現はないか(笑))。
なにしろ駒の動かし方が載っているくらいなので、詰将棋入門というよりは将棋入門といった方がいいと思う。しかしまぁ、他ならぬ伊藤果の著書である。ウソでもこのカテゴリに入れておかないといけないだろう。

作成日:2001.07.20 
詰め将棋
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