振り飛車新世紀3 久保流四間飛車(下) 居飛穴粉砕!
居飛車穴熊対策として名を馳せている「藤井システム」は、実は久保が指していた戦法でもある。言わば「ホントの本家」の解説なわけで(笑)、非常に勉強になる。
藤井システムタイプだけでなく、後手番の作戦として浮き飛車型や銀冠に組み合っての将棋についても解説している。こういう戦形の解説書はあまりないので、できれば手元に置いておきたい本である。
白砂はこういう将棋を指さないから持ってないんだけど(爆)。
居飛車穴熊対策として名を馳せている「藤井システム」は、実は久保が指していた戦法でもある。言わば「ホントの本家」の解説なわけで(笑)、非常に勉強になる。
藤井システムタイプだけでなく、後手番の作戦として浮き飛車型や銀冠に組み合っての将棋についても解説している。こういう戦形の解説書はあまりないので、できれば手元に置いておきたい本である。
白砂はこういう将棋を指さないから持ってないんだけど(爆)。
アマ強豪で穴熊の大家、美馬さんが書いた本。自分の書いた文章というものが実際に本になるというのはどんな気持ちなんだろうか。同じアマチュアとして(「強豪」の文字が入れられないのが悲しい)、そしてアマチュア文筆家として非常に興味がある。
内容は居飛車・振り飛車を問わずとにかく穴熊について解説されている。プロ間では藤井システムが登場してやや劣勢の感があるが、アマチュアでは依然として「熊れば勝ち」「攻めればよし」は真理なんだろう。
特に劣勢からの逆転術については参考になる。穴熊党なら是非読んでおきたい本だ。
昭和55年発行という古い本である。もはや古本屋か図書館でなければお目にかかることはないだろう。
穴熊、ということなのだが、くりかえすようだがなにしろ昭和55年である。一応居飛車穴熊の記述はあるものの、当時の穴熊と言えば振り飛車穴熊である。よって、居飛車穴熊対振り飛車美濃囲いはさらっとしか載っていない(むしろ掲載されているだけすごいのかもしれない)。
内容としては、振り飛車穴熊対急戦、振り飛車穴熊対持久戦(位取り)、相穴熊、相振り飛車での穴熊などである。
おすすめなのは、最後の章。
「穴熊の再認識」と題された本章では、穴熊戦法を論理的に分析している(とはいっても現在では常識の範疇だろうが)。
いわく、
そして、弱点を知ってしまうと、「なんだ、弱いんじゃん」ということで穴熊が嫌いになるかもしれないが、そんなことはない。弱点をきちんと知っていれば、それを受けないように気をつけるからそんなに不利にはならないはずである、と結んでいる。
なかなかに含蓄のある論理だと思う(表現は大幅に修正してます)。特に、きちんと弱点を説明し、それを受けないように気をつけようという態度がいい。なんでもかんでも穴熊よし、ではないのである。
昭和の時代に、そういう「健全な精神」で棋書が著されているというのは嬉しいことだ。木村先生の哲学の賜物なのだろうか。
ホントに商売人やのぅ……(笑)
スーパー四間飛車シリーズ、今度は穴熊である。
そこそこ詳しく解説はしてあるが、なんだかすでにどこかで読んだことがあるぞ、という変化も数多い。定跡書と思って買うと多分損をする。
この本のウリは、冒頭の「穴熊の歴史」の部分であろう。穴熊党の各プロの将棋を解説して、それぞれの棋風の違いなどを紹介している。穴熊の戦い方も参考になるし、この部分だけは読んでいてためになったと感じた。
『史上最強の穴熊 1.急戦編』は対急戦だったが、本書は対持久戦。振り穴党はむしろこっちを解説してくれた方が嬉しいのではないだろうか?
もともと、振り飛車穴熊は居飛車穴熊に比べて不利だ、という話がある。左銀が使いにくいとか飛車先の歩が伸びているとかそんなようなことだと思ったが、実際のところそれってそんなに不利になんのかよ? と思った記憶がある。
本書の指し方はかなりオーソドックスな方だが、それでも、いわゆる「相穴熊振り飛車側の不利」を感じさせない指し方である。少し変化の底が浅いので、『振り飛車新世紀 4 鈴木流四間穴熊』や『これが最前線だ!』などと合わせて読むといいだろう。