■ 紹介する図書について
できるだけ多くの本を紹介するように心がけます。また、購入はしないまでも、最低限一度は目を通したものに限って紹介します。ですから、ジャンルは非常に偏ってしまいますがご容赦下さい。
■ ジャンル分けについて
正確な分け方はできていません。
どちらかというと「綺麗に分かれる」ことに重点を置いているので、探しにくいかもしれませんがご容赦下さい。
全部読んでいただければ判ります、で終わりにしたいところなんですが(笑)、そうもいきませんので謝罪だけしておきます。■ 評価の基準
基本的には、その棋力に見合った内容か、ということで評価しています。
しかし、現在は一応(笑)有段者ですので、本当の意味で初段前後や級位者の気持ちが判るかと言えばそんなことはありません。
ですから、特に棋力が下の方の欄の評価については、「白砂の知り合いにそういう棋力の人がいたとして、その人に薦められるか」を念頭において評価しています。
また、本そのものの作りにより、理解しやすい、しにくいものについても、それぞれ加点/減点をしています。本来であれば内容と作りは別に評価すべきなのかもしれませんが、煩雑ですしやっていません。■ 画像について
画像はイーエスブックス(下記URL)のものを使用しています。
http://www.esbooks.co.jp/bks/01/01_01_01_00.html
amazon.comを使っている人が多いのですが、イーエスブックスはセブンイレブンで受け取れば送料が無料になるのでよく利用しています。自分中心で申し訳ありませんが(笑)、そういう理由でこちらを使わせていただいてます。画像をクリックすると、イーエスブックスが用意した当該棋書の詳細データに飛びます。
画像はないのに本が用意されている、というものがごく稀にあります(理由は判りません)。購入を考えているのであれば、棋書画像がなくても一応リンク先に飛んでみて下さい。
ちなみに、思いっきり無断リンクです(爆)。■ 棋書に対する白砂の考え方
棋書にはいろいろあります。用途や対象者に応じて、最良の指針は違ってくるでしょう。
白砂自身は、棋書の良し悪しについて、大体こんな風に考えています。
- 定跡書は狭く深く突っ込むか、浅く広くカタログに徹する
- できるだけ都合のいい変化は書かない
- 変化手順は、マイナー戦法であればあるほど多くする
- 図面をできるだけ多くする
- 手の流れをきちんと明確にし、主要手順と変化手順を明確にする
こんなところでしょうか。
カタログであればいいんです。初級者に狙いを絞った解説でもいいんです。ただ、その時にはちゃんと断って欲しいと考えています。
級位者はやがて上級者になるでしょう。そして将棋というゲームの奥底を知った時、「なんだよ、あの本に書いてあったの、嘘じゃん」と誤解されて欲しくないんです。嘘を書くことと、判りやすくするために書くことを絞る事とは違います。本当ならそれは各人で判断すべきことなんですが、それができるようだったら「定跡は役に立たない」なんていう妄言は何十年も前に消えている筈でしょう(笑)。
また、デザイン、特にレイアウトにも気を配って欲しいと思います。別に表紙がバトルロイヤルの画でもいいです。恥ずかしいですけど(笑)。でも、読んでいて内容が理解できない、自分が今どの変化を走っているのかが判らないような書き方はすべきではないと思います。もちろん個人差はあるんで万人に向けてというわけにはいきませんが、うまくやればやれるはずです。
ここで悪い例として挙げるのは申し訳ないんですが、東大将棋シリーズなどは特に顕著です。本筋も変化もなんも全て同じレイアウト/同じ図面で、内容を理解して自分がどこにいるのか悟れと言うのはかなり不親切です。もちろん、あのシリーズはそんなことに気を使うよりも情報を詰め込むことに重点を置いているという事は白砂にも判ります。ですから、自分の中では高く評価しています。しかし、「本が読者を選ぶ」という時点で、その棋書はかなり「損」をしているとも思うんです。
途中途中でいったん立ち止まって流れを整理する。部分的なものでいいから樹形図を挟む。ある程度は最初(もしくは最後)に手の分かれ方を解説する。
これらのことをするだけで、かなり印象は違ってくると思います。また、これ以外にも、読みやすくする手段はいろいろあるでしょう。白砂には、東大将棋シリーズは「編集者が」手を抜いたとしか思えないんです。■ 定跡に対する白砂の考え方
前項ともかぶる部分ですが、特定の戦形についての定跡を解説する時、その表現方法は2通りあると白砂は考えています。
- 本筋の流れを1本ないしは複数本決め、最終的にはそこに行き着くように解説する。その間の別の指し手は、本筋に対する変化として解説する。
- 本筋を特定するわけではなく、生じる主要な変化について解説する。明らかな悪手、そっぽの手などはここではさらりと流すだけである。
どちらがより優れているということはないと思います。結果的には同じことを書くようになるとも思いますし(笑)。
ただ、読みやすさという点で、両者は差が出てくると思います。
どっちが頭に入りやすいかと言えば間違いなく前者でしょう。ごちゃごちゃ変化を解説されるより、正しい手順を覚えて他は悪い手、みたいな解説の方が、メリハリもあって読みやすいです。鈴木大介みたく「本筋しか書かない」のもいるくらいですが(笑)。
一方、変化を等分に解説する方は、作る側は注意が必要です。ホントにごちゃごちゃになっちゃいますから。昔、石田和雄の『四間飛車を破れ』を読んだ時は「うまくまとめるもんだなぁ……」と思いましたが、あれは相当テクニックを使ってたと思います。小林健二の『スーパー四間飛車』や島朗の『角換わり腰掛け銀の研究』なんかもそうですが、変化を詰め込む分、編集が大変になります。
それでも、そういう書き方をしたうまい本に当たると「これは凄い」と素直に思えます。白砂としては、できればそういう本を読みたいし書きたい(本ではなくてHPですけどね)と思います。■ さいごに
この棋書紹介は白砂が感じたことを素直に書いています。しかし同時に、その感性を誰に押し付けるものでもありません。
明らかな間違いについては指摘を受ければ謝罪しますが、そうでない、自分と考え方が違うという場合には、悪いことは言いませんから他に行って下さい。もっと凄くて丁寧で詳しいところはなんぼでもあります。
なんだかエラそうなこと言ってますが、要するに、あの紹介については主観が大きく入っているので、そこんトコよろしく、ということです(笑)。こんな単純なことすら判らない人も世の中にはいるみたいなので、バカバカしいとは思いますが敢えて書いておきました。表現としては非常に不快なものなので、上記に該当しない人は読んでも不愉快なだけだと思います。
申し訳ない。