竜王戦挑戦者にもなったことのある鈴木6段が、力戦形の振り飛車について書いた本。
鈴木6段の本は全体的に「大雑把」という評判で(笑)、変化の底はほとんどない(爆)。なんと言うか、狙い筋だけを紹介して「あとはよろしく」みたいな雰囲気があるのだ。氏の実戦そのままである(笑)。
まぁ、考えようによってカタログ的であり、そう割り切ってしまえば好感が持てる。いきなり詳細な解説を聞かされたってその戦法の面白味は伝わらない。痛快な手順で相手をブッ倒して「こんなスゲェ戦法なんだぜ!」とやってくれた方が、指してみる気になるというものである。もっとも、後になって「話が違うぢゃん!!」となるわけなのだが(笑)。
級位者が指して楽しい戦法ばかりだと思う。本書を足がかりに、いろいろと手を伸ばしてみるのもいいかもしれない。