少し前の話になるが、『東大将棋横歩取り道場 3三桂戦法』を買った。
白砂の場合、先手番なら初手▲7六歩、後手番なら△3二金と相場が決まっている。ところが、初手▲2六歩とされると、△3二金とは指せないのだ。▲2五歩でいきなり困ってしまうので(笑)。
なので、今までは▲2六歩には△3四歩として、▲7六歩△4四歩……といった感じで風車にしていた。しかし、受けに勝った戦法なので、少しは攻めたいなぁといつも思っていたのだ。そこへ救世主のように(笑)現れたのがこの本だ。これなら、▲2六歩△3四歩▲7六歩に堂々と△8四歩と突ける。序盤から困ることもない。
定跡を覚え、指してみた。
一応、2戦2勝した。
しかし、重大なことを忘れていた。
というわけで、現在は封印中(<をい)。
今回はその中の将棋から。
第1図は3三桂戦法の定跡通りの局面。
本で紹介されている指し手は▲8五角と▲3四角なのだが、次の一手はそのどちらでもなかった。
▲6五桂(第2図)
なんだこの手は。
しばし考える。△6二金……△5二玉……△6二玉……。
ん?
白砂は気づいた。
ここから、僅か3手で終了する。
第2図からの指し手
△5七桂成▲5三桂成△7八飛成(第3図)
なんとこれで必死。
見つけた時は「あぁ!」と思ってしまった(笑)。
この変化、横歩取り道場にも、『羽生の頭脳』にも載っていない。
もちろん自力で見つけられればそれに越したことはないが、知っておいて損はないと思う。