一体いつの話なのか……

 難度の割に報酬が少ない。
 特に鳴いた場合とドラが絡まない場合。
 勿論点棒状況によっては狙わざるを得ない時もあるが、積極的には狙いたくない。満貫ならメンタンピンドラ1の方が楽。ブラフとしてなら分かるけど、今時のイケイケ麻雀には効果薄いかも。

 おやつさんの投稿です。

 ……ごめんなさい。全部は掲載できません。

 というのも、白砂は掲示板の過去ログ取りを怠けていたせいで、一部投稿が消えてしまったんです。おやつさんのホンイツ論は正にこの「消えてしまった一部分」に載っていたものでした。
 おやつさん。マジでごめんなさい。

 ……というわけで、この投稿は白砂がレスをした時に転記したものです。なんで、全文が掲載できません。

 さて。
 この投稿自体が8/15のもの。ちょうど8ヶ月前のものです。8ヶ月もほっぽっといたらそりゃあ呆れられちゃいますよね。ごめんなさい。
 というわけで、8ヶ月ぶりにこのネタ(<ネタかい)です。

 まず反応したのは私、白砂です。

 赤入り麻雀では効果薄では? という反論はかつてありました。それはそう思います。ただ、5200くらいのアガリでもいいや、という時にはそこそこ有効だと思いますよ。メンタンピンの方がむしろ手材料は必要なんじゃないかなぁ……。
 正確には、手材料が必要というよりも「材料がないと狙わない」役なんですけどね。メンタンピンはなんとなく「他の役が狙えない時の<残り>」みたいなイメージがあります。ピザの下地論とちょっと似ていますが。ホンイツは最初から見えている場合でないと狙いませんが、見える手牌で狙うのであれば効果は大と考えます。
 例えば、ヤオチュウ牌の暗刻がある手牌からメンタンピンはきついです(笑)。同じように、三色ばらけている手牌からホンイツは苦しいです。手牌が1色にある程度固まっているからホンイツを狙うように、ある程度両面ターツや中張牌があるからメンタンピンが狙えるわけです。
 ですので、ことさらに「ホンイツが苦しい」とは思っていません。

 繰り返しになっちゃうようですが、上記の話の補足をしますと。

 仮にメンタンピンとホンイツの期待値としての得点(マンガンになったり2000点になったりしますんで、それをおしなべて考えたら、という意味です)が同じだとします。話の都合上ですんでここでのツッコミはなしにしていただくとして(笑)、さて、ここで5200が欲しいと思った。
 この時の配牌で、ホンイツが狙えそーという配牌と、メンタンピンが狙えそーという配牌とは、おんなじくらいの確率でしか来ないんじゃない? という話です。
 メンタンピンって、意外とできないような気がするんですよ。
 平和系、タンヤオ系、というんであればそれなりの確率だと思います。でも、両者がand条件で一致したメンタンピンとなるとさてどうか。一色手だってそこそこ来ると思いません?

 もちろん、全く同じだ〜とまでは言いませんよ。
 だけど、ホンイツは「鳴ける」というスピードと威嚇としてのメリットがあります。メンタンピンはただ自分のツモ自分の手を作るだけです。であれば、多少の遜色があったとても、さほどホンイツは苦しくはないんじゃないかな〜……と。

 メンタンピンにはリーチという秘密兵器(秘密なんかい)がありますから、ウラドラという付加価値と合わせて得点が倍増する可能性が高いです。しかしそれを考慮に入れても、安めのことを考えると平均値は5200くらいではないかと。ホンイツは安め2000ってのもありますけど、大体3900くらいはもらえますよね? とするとそんなに変わりはないんじゃないでしょうか。

 と、まぁ、実はこんなのおやつさんの答えになってないぢゃ〜ん、とも思えるレスをしたわけなんですが、おやつさんは優しいです。ちゃんと返事を書いてくれました。

 例えば、ヤオチュウ牌の暗刻がある手牌からメンタンピンはきついです(笑)。同じように、三色ばらけている手牌からホンイツは苦しいです。手牌が1色にある程度固まっているからホンイツを狙うように、ある程度両面ターツや中張牌があるからメンタンピンが狙えるわけです。

 もちろん手牌状況で狙うか否かを決定するんですが、ホンイツはそれ自身以外の選択肢が極端に狭いという欠点があると思います。
 上記のようにヤオチュウが暗刻だった場合は頭にして三色や一通とドラ・役牌・ピンフ・イーペーを絡めたり、三暗刻(これはちと苦しいですが、可能性の一つとして)にしたり、七対子にしたりと色々出来ます。たとえそれが崩れても他の選択肢に救いを求められますし、最悪ウラ期待のリーチに希望を託せます。
 ホンイツだとそれが崩れた場合(その色が河で高い、キー牌が暗槓された、チーしようとしたらポンされたetc) どうしようも無くなってしまうのが辛い。特に2副露くらいした時にそういう状況になると、防御さえままならずのっぴきならくなってしまうと思うのです。

 ということでホンイツはお得感が低いなぁと思うわけです。ハイスピードでメンホンが仕上がると快感なんですが、そんなことまずありませんし。

 なるほど。
 これは新しい見解ですね。

 要約すると、

その方向に向かった場合のお得感は百歩譲って同じかもしれない。
けれど、それが挫折した場合、それ以外の方向へのフォローが利きやすいという点でメンタンピンとホンイツは勝負にならない。

 ということでしょうか。

 確かにホンイツはどこまで行ってもホンイツにしかなりません。ホンイツがタンピンに化けるなんてのは稀なケースでしょう。その傾向は中盤以降特に強くなり、終盤では方向の切り替えはほとんど不可能といってもいいかもしれません。
 しかし、メンタンピンといった「麻雀の王道」系は、それが崩れても極論すればなんとでもなるという気楽さ(形容詞はこれでいいんか)があります。

 これはひとえに門前である、という強みでしょう。

 ホンイツはどうしても基本が鳴きになってしまいそうですんで、そうなると作れる役というのは「鳴いてできる役」に限定されてしまいます。
 かたや鳴き限定の役で、こなた門前副露自由自在では、これはもう勝負になりません。それは全くおやつさんの言う通りだと思います。


 ただ。
 現代のメンタンピン信仰について(<かぁ?)、こんな警句を発している人もいます。help_meeeeさんです

 確かに御祝儀のある麻雀ではホンイツ系は不利になるのは当然ですが、だからと言って強い先入観からメン・タン・ピンをいつも狙ってしまうと、デミさんがおっしゃる「序盤からの拾い損ね」を起こしてしまうんですよね。

「どちらが得か」「白か黒」のデジタルな打ち方ではなくて、ルールによって「やや右寄り」「やや左寄り」と打ち筋を少し傾ける器用さが大切なのかなと思います。

 そうですね。その通りだと思います。
 もちろんおやつさん自身はこの辺のことはちゃんと判っているようで、「対応能力は麻雀で極めて重要な能力の一つだと思います」「メンタンピンの例は、単純に「発生確率」を論じたかったわけです」と言っています。
 ただ、同時に「でも、ホンイツ一直線になるとそれこそ「拾い損ね」が発生してしまうと思うんです」とも言っています。それも確かにその通りです。

 白砂は思うんですが……。
 要は使い分けである、というのは皆さん当然の事項として判っているとは思うんです。
 例えばメンタンピンの方がホンイツよりも有利だ、と判ったとする。だけどマンズ11枚の局面から敢えてメンタンピンに行く人はいないでしょう。有利だ、というのはあくまでも「どちらにも取れる時」「単純な論理的問題として」有利であるというだけで、配牌が違えば話が違ってくるのは当然です。

 ただ逆に、だからこそ、つまり「平場の時の判断基準がないと特殊な場で立往生する」からこそ、こういう問題はきちんと語られるべきだと思います。

 以前にも述べた通り、かつてホンイツは「初心者がやるもの」などというレッテルを貼られてきました。メンタンピンこそが王道、三色こそが上級役みたいな考え方が支配していた時期もあるんです。
 この「私の戦術」では、そういった偏見を取っ払おうじゃないかと、そこまで大胆なことを考えています。どちらが有利かが問題なんではなく、どちらが有利かを考えることが大事だという立場です。

 これからも、みなさんのご意見をお待ちしています。ご意見は掲示板までお願いします。