伏土竜の麻雀戦術論

効率編その4 役の効率

第3章 飜牌の効果的利用

第1項 早い時点で飜牌の対子が1種だけある場合

 この場合に、飜牌をポンしてアガることしか考えられないようではいけません
 ドラを複数以上持っていて4役になる場合を除くと、そのアガり方では点数効率が低いからです。そのアガり方が有効なのは、特殊局面だけです。
 また、この場合に一番やってはいけないことは、喰い仕掛けを重ねて手牌を少なくすることです。
 自分の攻撃力が低いのに、守備力まで低くしてしまわないように。

 さて、具体的にどのように利用するかを解説しましょう。
 判断の基準となるのは、飜牌の対子以外の部分です。

 その部分がある程度まとまっていてリーチを狙えるようなら、リーチ・ツモ・飜牌+何かもう1役での、4役のアガリを目指してください。
 その過程で飜牌が暗刻になって他の部分を待ちにできたなら良し、そうでなくても飜牌と何か他の牌とのシャンポン待ちになってもまたよしです。

 その部分がある程度以上にまとまっている、つまりタンヤオやピンフなどの手役も狙えるようなら、飜牌の対子を捨ててタンヤオ・ピンフを狙ってください。
 飜牌の対子は暗刻になれば1飜の価値を持ちますが、タンヤオ・ピンフはそれだけで2飜の価値があります。どちらが点数的に有利かは言うまでもないでしょう。

 その部分がバラバラでリーチを狙えず、4役でのアガリにはなりそうもないようなら、対処法は三つあります。
 一つは、飜牌をポンして飜牌のみの1飜でさっさとアガリに向かう方法。
 もう一つは、アガリ自体を諦めてその局を守備的に進行する方法。
 最後が、何か他の主体役をある程度の無理を承知で狙って何とか4役でのアガリにしようとする方法。
 どれを選ぶのも個人の好みの問題ですが、個人的には最後の方法が一番有効だと思っています。

第2項 早い時点で飜牌の対子が2種ある場合

 この場合にも、2種の飜牌をポンして2000点のアガリしか考えられないようではいけません。再三申し上げますが、ドラを複数以上持っていて4役になる場合を除けば、そのアガリ方では点数的効果が低いからです。
 リーチ・ツモ・飜牌×2の4役でのアガリを目指す方法もありますが、その二種を両方とも暗刻にできなければ点数的効果が低いことはお解りいただけると思います。
 二種の対子が最終的に

 のような王手飛車になったのでは、あまり有効に使ったとは言えません。
 せっかく飜牌が2種あるのですから、もっと有効に使いたいとは思いませんか?

 そこで、飜牌の対子が2種ある場合は、よほど手牌がまとまっていない限り主体役としてのリーチは無視してください。
 門前にこだわらずに、二種の対子を両方ポンすると仮定して何か他の主体役を目指すのが有効です。
 トイトイ+飜牌×2・ホンイツ+飜牌×2・チャンタ+飜牌×2+ドラ1の4役などのアガリを目指してください。

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