白砂青松の麻雀を打とう!

はじめに

 どこかで読んだ話なのですが、麻雀のルールを知っている人が、だんだん少なくなってきているそうです。
 そりゃそうだよなぁ……と、私も思います。
 だって、麻雀をする環境がないんですから。

 このページを読んでいる人は、ほとんどが実際に何度も麻雀を打ち、少なくとも初級者を越えて中級者くらいのレベルの人だと思います(除:雀荘「白砂」の面々(笑))
 でも、ひょっとすると、麻雀を覚えて、その魅力にとり憑かれ、もっと強くなりたい! と思っている人もいるかもしれません。

 しかし、そんな初々しい初級者に、雀友たちは決して優しくはありません。

「とっとと切れよなー」
「なんでそこでそんな牌が出てくんだよ」
「場が乱れんだ、場が!」

 口には決して出さないかもしれませんが、こんな風に思っている人っていうのは判りますよね。態度が違うもん、態度が。
 そんな人と打ってたって楽しいわけがありません。
 で、どんどん麻雀から遠ざかってしまう。

 もしそういう雀友が貴方の周りにいたとしたら、同じ麻雀を愛する者の代表として、私が代わりに謝罪します。
 そういう人には麻雀を打って欲しくはないし。
 でも、ちょっとだけ、彼らの気持ちも判ってやって下さい。

 私がよく使う譬えなんですが、

自動販売機で、ジュースが5秒経ってからでないと出てこなかった。
そんな時あなたはどう思いますか?

 普段なら、チャリン、ぱしっ、ガラガラ、ドスン。でジュースが出てきます。それがチャリン、ぱしっ、………………ガラガラ、ドスン
 きっと「ちょっといつもと違うぞ」と思うのではないですか? ただ待っている5秒というのは辛いものです。喉が渇いていれば尚更です。「早く出てこんかいオラぁっ!」と、販売機にケリの一発も入れたくなるでしょう(笑)。

 雀友も、きっとそんな思いをしてるんですよ。

 麻雀というのはリズムがとっても大事、なぁんてなことをよく言いますが、実際はそんなカッコいい言葉で飾るものではなく、とにかく早く次が見たいんです。
 自分がイーシャンテンだ。あとで平和三色ドラドラのテンパイだ。こんな時、一刻も早く次のツモが見たいんです。もう喉はカラカラなんです。
 そんな時、

「うーんと……ちょっと待ってね。……えーっとねぇ……」

 どう思うと思いますか?

 それで怒るようでは雀士失格、と私はここで敢えて断言します。
 ただ、気持ちだけは判ってあげて下さい。
 彼らだって貴方と楽しく打ちたいと思っている筈です。嫌いなのは貴方ではないんです。


 この講座では、「初級者を対象に、中級者以上と楽しく麻雀が打てる方法」を解説します。
 初級者、ですから、残念ながらルールがまだおぼつかない初心者の方はご遠慮下さい。初心者の方はリンクページにいくつか初心者用のHPがありますので、まずはそちらで覚えることをお勧めします。
 また、楽しく打てる、ですから、この方法を実践したから勝てるというわけではありません。むしろ、ここで出てくる内容は「多少の勝率を削ってでもストレスを感じさせないで楽しく打てる方法」ですから、勝率は下がると思います。
 でも、心配しないで下さい。
 この講座を読んで何度も実戦を経験していけば、きっと貴方は強くなります。
 その時に、本当の戦術論に進めばいいんです。
 その頃には、きっともう貴方は「えーっと……」なんて言っていない筈ですから(笑)。


 中級以上の方へ。つまり、この講座を読むレベルの人を相手にする方へ。

 きっと貴方達は、ご自分で、仲間同士で、なんとかその少ない機会を見つけて楽しく打っていることと思います。
 で、その中に初心者はどのくらいいますか?

 これは私の経験なんですが、麻雀が強い人ほど、どういうわけか初心者の手ほどきには執着しないみたいなんですね。
 これはよくない。
 だって、

明日のカモを今日作らないでどうするんですか?(笑)

「でもさ……」
 と、たいていの人はここで言います。
「ルールを教えんのはいいんだけどさー、あいつら、打つの遅いんだもん」

 この講座を教えてあげて下さい。そして、この講座に書いてあることを実践させて下さい。
 きっと楽しく麻雀が打てます。

 ただし……。
 ここに書いてあることのウラをかいて勝つ、なんていう鬼畜なことはしないで下さいね(笑)


 長編作家は話が長いのが欠点で(笑)、どうも長々と失礼しました。

 それでは、講義を始めたいと思います。
 初級者の方には耳の痛い話が続くかもしれませんが、そこはそれ、楽しく麻雀を打つための予防注射だと思って、ちょっとだけ歯を食いしばって耐えて下さい(笑)。

 では、次へどうぞ……。

目次 表紙 次のページ