伏土竜の麻雀戦術論

効率編その2 形の効率

第3章 くっつきの効率

 イーシャンテンで3面子と雀頭がすでにあって、「ある牌が何かの牌にくっついて搭子になったらテンパイ」ということがよくあります。
 例えば、

 というイーシャンテンでは、の周辺の牌があればテンパイします。
 このような、孤立牌の周辺の牌をツモってテンパイするイーシャンテンの形を「くっつきのイーシャンテン」または単に「くっつき」といいます。
 例のような単独の孤立牌に対するくっつきの他に、順子+1枚の形、暗刻+1枚の形、2順子+1枚の形などいろいろあります。
 これらは「待ちの形」と同様にそのすべてを覚えるとなると多大な努力が必要ですが、実戦に頻出する形くらいは押さえておきたいところです。
 また、くっつきは形によってさまざまな特徴があります。これまた、一つ一つを覚えられるものではないので、代表的な形に絞って解説したいと思います。

第1項 くっつきの基本知識

「孤立牌になにかがくっつけばテンパイする」がくっつきの定義ですから、字牌よりも数牌の方が、数牌の中でも3〜7の方が受け入れ枚数の点から有利です。この辺は「牌の効率 第1章 刻子と順子を作る効率の比較」で説明した知識が役に立ちます。
 また、単独で孤立している牌に対してくっつきを求めるよりも、順子に対してくっつきを求めた方が、やはり受け入れ枚数の点から有利です。が1枚だけあると受け入れ枚数はだけですが、とあるとのどれがきてもテンパイします。
 この辺は「形の効率 第2章 イーシャンテンでの効率 第2項 面子に自在性を持たせる」で解説した通りです。メンツに自在性があるために、2枚の孤立牌を持っているのと同じ状態になっているのです。

 以上の理由から、順子+1枚の4枚の形がくっつきを求める際の基本形となります。

前のページ 目次 表紙 次のページ