仮に、場にが4枚捨てられていて、さらにが3枚捨てられているとします。
この場合、4枚目ので他の誰かに振り込むことは絶対にあり得ません。他の誰もその牌をアガりに利用できないからです。
ちなみに、が(別に他のどんな字牌でも構わないのですが)4枚捨てられているという条件がなければ、たとえ4枚目の字牌であろうと誰かの国士に振り込む可能性が残ります。
〜 伏土竜のちょっとコラム 〜 ここでちょっと用語解説。 |
ルールによって安全が保証される牌を除いて、麻雀における安全と危険は誰かがその牌をアガりに利用できるかどうかで決まります。
この「利用できるかどうか」を「牌の使用頻度」と言いますが、ある牌が安全か危険かを判断するもっとも大きな要素です。
使用頻度がゼロ、つまりどうやってもアガりに利用できない牌は、絶対の安全牌になります。逆に、その牌の関連牌が一枚も捨てられていなくていくらでも利用方法が考えられるようなら、その牌はかなりの危険度があることになります(危険度についてはあくまでも可能性です)。
では、どんな牌が使用頻度がゼロ=絶対の安全が保証されるでしょうか?
いくつか考えられますので、これまた順に見ていきましょう。
先の例のように、ある公九牌が4枚・別の字牌が3枚見えている際の最後の1枚。
ある公九牌が4枚見えている=国士の可能性がないということですから、別の4枚見えている字牌で振り込むことはありません。
この3枚とか4枚というのは先のコラムの通り「見えている牌」の話です。ですから、場に3枚捨てられている際の4枚目の字牌だけでなく、手牌の中に4枚あっても、場に1枚手に3枚、場に2枚手に2枚でも同じです。
4枚見えているというだけで安全が保障されるというのが字牌の一大特徴です。字牌は横のつながりがゼロなので、牌の使用頻度自体が少なく安全が保証されやすい性質を持っています。
なので、例えば
のような手牌(雀頭の選択をする必要があって、なおかつどちらを捨てても役に関係ない手牌)ならば、字牌の対子を雀頭として残しておいた方が有利です。上記手牌で言えば、よりもの方がより安全な牌だからです
その牌自体が3枚&他の公九牌が4枚見えていて、さらにその端牌の内側の牌が4枚見えている場合、その4枚目で振り込むことはありません。
言葉で表現すると判りにくいかもしれませんが、公九牌が4枚見えていて国士の可能性がない状況で、28が切れていてメンツの作りようがなく、19も3枚切れていてタンキにもならない場合のことです。
例えばが4枚切れていればというターツが作れないからの両面待ちはありえず、またが3枚切れていればシャボやタンキにはなりません。故には絶対の安全牌といえるわけです。
その牌自体が3枚見えていてさらにその両隣の牌が4枚見えている場合、その4枚目で振り込むことはありません。
安全牌のシステムは理解できているでしょうから詳しい説明はしませんが、字牌の場合とは異なり、横のつながりのある数牌で使用頻度をゼロにするためにはここまで条件が厳しくなるということです。
しかし、はっきり言ってしまいますと、場に捨てられた牌が増えて情報が増えた終盤ならまだしも、序盤・中盤で数牌の使用頻度がゼロになることはほとんどありません(が安全であるためにはがそれぞれ4枚ずつとが3枚切れていないければいけません。合計11枚が序盤早々に切られるということはまずありませんよね(笑))。
ですから、相手の早い攻撃に対して数牌の安全が保証されることはほとんどあり得ません。
これはもっぱら、終盤に用いる知識です。
〜 伏土竜のちょっとコラム 〜 ここでまたまた用語解説。 |
絶対の安全が保証されるのは、以上の3種類だけです。これら3種の牌が手元にあり続ける限り、振り込むことは絶対にありません。
が、実際問題として、これらの牌が手元にあることの方が少なく、むしろない場合の方が多いでしょう。
では、3種の牌が手元になかったならば、もはや守備は不能なのでしょうか?
そんなことはありません。
絶対の安全は保証されないものの、安全が多少なりとも保証されるものはあります。
次章では、この「安全が多少なりとも保証される牌」について解説します。