これは意外と浸透していないのですが、打つスピードにはっきりと差が出ます。ぜひ守って下さい。
第1打は理牌なしで打ちましたが、その後もずーっと理牌なしははっきり言ってまだ無理です。できるだけさささささっと理牌しましょう。
で、本項はその理牌後の話です。
例えば、こんな手牌があるとしましょうか。
ツモ
ここで何を切る……という話は戦術論やセオリーの話になるので詳しくは言いませんが、が正解です(順目にもよります。終盤近くならは危ないのでになるかもしれません)。しかしここでの問題は、をツモってからを切るまでの動きです。
どういうことか?
中級以上の人はこうやって切ります。実際の手牌と同じような形になるように、敢えてコマ送りにしてあります。
何が変なの? と思いましたか?
では、ダメな切り方を見てみましょう。
やっぱり判りませんか?
答えを言ってしまうと、捨てるタイミングが違うんです。
うまい人は、先にを切ってからツモってきたを手牌に入れています。ダメな切り方はその逆で、ツモってきたを手牌に入れてからを切っています。
これかどういうことか?
捨てるタイミングが、1動作速くなるということです。
1動作、というと大したことがないように感じられますが、1・2と1・2・3ではスピードは2/3になります。単純に言えば、半荘に1時間かかっていたものが40分で済むということになるんです。大変なスピードアップです。
もちろん、実際にはそんな簡単に時間を短縮できるものではありません。しかし、逆に言えばたったこれだけの動作の違いで時間が短縮できるんです。無駄は省くに越したことはありません。
「1枚だけ離れてると考えづら〜い」
というのであれば、いっそのことテレビでやってるみたいに牌の上にツモ牌を置いて下さい。つまり、
ではなくて、
みたいにするわけです。
これを
と2段階にするのでは意味がありませんので注意して下さい。この方法を使う場合には、ツモ牌を手牌の右に置く前に、持っている時に牌を見て手牌の上に置きます。
ただし、全自動卓でこれをやると、牌がクルリと回ってツモ牌がまる見え、なんてことにもなります(笑)。磁石のせいでそうなるんですが、それだけは注意して下さい。
細かいことをうるさく言っているようですが、細かいことだと思うのならぜひとも実行して下さい。たったこれだけのことで他人を待たせずに済むんですから。
考えているから切れない、というのであればまだ我慢のしがいがあります。しかし、動作がまずくて遅いというのは問題です。それを改善すれば済むのですから。
この「動作」、実はかなり雀歴の長い人でもちゃんとできていなかったりします。
確かに、ツモ牌をちゃんと並べて見た方が考えやすいんですが、しかし、たった1牌が離れていただけで考えられないということはまずありません。
チンイツなどで「どーしても入れないと判んない」場合を除いては、まず切ってから入れる。この原則を守って下さい。